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ダイヤ改正のお知らせと増発列車のお知らせ

 毎年春3月に行われるJRのダイヤ改正の概要は、だいたい前年12月の第三金曜日午後にプレスリリースとして発表される。

 少し前までは、その「ダイヤ改正について」の発表で毎年のように寝台特急の廃止が発表され、悲しい思いになっていた。もちろん、事前に報道はなされているのだが、正式に発表されるまでは「もしかしたら存続するんじゃないか」なんていう淡い期待を抱いたりしたものであった。しかし、JRが正式な発表が出してしまってはもうどうしようもない。悲嘆に暮れるしかなかった。

 だが、そうやって廃止になる寝台特急自体が今はもうほとんどなくなり、ここ数年のダイヤ改正の発表では新幹線の延伸開業という華やかな話題の方が目に付くようになった。

 ただそれも昨年の北海道新幹線開業で一段落し、今年3月のダイヤ改正にはこれと言った目玉もなくなった。E351系がE353系に置き換えられるということはあるが、E353系はすでに昨年12月から何編成か先行投入されているので、3月にはそれほど話題になるわけではない。

 そんなこともあってか、昨年12月はダイヤ改正の概要が発表されることをすっかり忘れていた。いつのまにか発表されていたという感じである。特に昨年はカレンダーの並びで15日と早い日にちになっていた所為もあるかもしれない。

 それにもう、寝台特急が廃止になるという寂しい報せに接することもない、新幹線開業発表の華々しさを何となく恨めしく思う必要もない、という気持ちもあったのだろう。

 とは言え、年末のせわしなさに紛れて「ダイヤ改正について」の発表を忘れてしまっていたというのもまた、寂しいことであった。



 さて、そんな春のダイヤ改正の発表からちょうど一ヵ月後、1月の第三金曜日になると今度は春の増発列車のお知らせのプレスリリースがある。

 春、と言っても、実際は3月から6月までの間に運転される増発列車の発表なのであるが、この期間にはゴールデンウィークも含まれるので増発列車のラインナップはなかなか華やかである。

 それでこちらが発表されるのはそれなりに楽しみにしていて、当日の発表を待ち構えていた。実際に乗れるか乗れないかは別として、こんな列車が運転されるのかと思いながら眺めるだけでも楽しいものである。

 そんな気持ちでJR東日本の「春の増発列車のお知らせ」を眺めてみたのだが、そこで意外な事実を知ることとなった。

 それは、中央本線の「ホリデー快速富士山」などから189系が撤退するということである。

 正確に言うとこれは、JR東日本全体のお知らせではなく、JR東日本八王子支社のお知らせで知ることとなったのだが、ダイヤ改正の発表で列車や車両の引退を知るのと同じくらいのショックがあった。特に、年末ダイヤ改正の発表を見て「今回はあまり大きな変更はないな」と思って油断していただけに、不意を突かれたような気分であった。また、増発列車の発表のちょうど四日前には高崎地区の115系の引退も発表されていただけに、いよいよ国鉄型車両が消えていくなあということを強く実感することにもなった。

 とは言え、189系や115系が近いうちに引退していくのはもうだいぶ前からわかっていたことである。だから今さら慌ててみても仕方ない。そう思って、平静さを保つことにする。

 ただ、189系の「ホリデー快速富士山」からの撤退で、いわゆる絵入りマークがまた一つ消えてしまうのは、何とも残念なことである。
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 このマークだけは、もう一度見ておきたい気がする。

by railwaylife | 2018-01-30 23:10 | 中央本線 | Comments(0)

大寒の逆光

 先週の土曜日は、二十四節気の一つ「大寒」であった。

 今までちゃんと認識していなかったが、二十四節気の何とか、というのは特定の日を表すのではなく、期間を表すものであるらしい。つまり「大寒」というのは、1月20日から次の「立春」の始まる2月4日までの間を指す。その日、テレビの天気予報で気象予報士が「今日から大寒です」という言い方をしていたが、これは正しい言い回しである。ということで、普段「今日は二十四節気の何とかです」と言ったときは、その何とかが始まる日を指していることになる。


 その「大寒」が始まった日、例のごとく都電の走る街へ通院に出かけた。

 道すがら、都電がのんびりと走っていくのを横目にしていると、何か「大寒」らしい都電の風景を得てみたくなった。

 だが、これといった風景は見つからず、苦し紛れに逆光で都電の風景を捉えることになった。
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 弱々しい「大寒」の日差しが、弱々しい逆光の風景を作り出した。

 この日差しが、これから少しずつ強くなり春が来るのを感じていきたいと思う。

 それにしても、今年の「大寒」は寒い。

都電
8800形電車 都電荒川線鬼子母神前電停~学習院下電停にて 2018.1.20
by railwaylife | 2018-01-27 23:00 | 路面電車 | Comments(0)

渋谷の街のグリーン車

 再開発でごちゃごちゃとした渋谷の街に埋もれる二階建てグリーン車を見下ろしたとき、このグリーン車はこれからどんな風景の中を往くのだろうかと想いを馳せた。
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 鳥にでもなって、ずっと追いかけていきたい気分であった。


JR東日本E231系電車 山手貨物線渋谷駅~新宿駅にて 2018.1.8
by railwaylife | 2018-01-23 23:35 | 湘南新宿ライン | Comments(0)

ガーデン・シティ・ライン

 百年くらい前から始まった、都市近郊の宅地開発を「田園都市計画」というが、この「田園都市」という言葉はヨーロッパの「garden city」の訳なのだそうだ。

 だから正確に訳すと「庭園都市」になるのだとテレビで言っていた。つまり、田園調布は庭園調布だし、田園都市線は庭園都市線ということになる。

 庭園都市線というと、何だか箱庭鉄道みたいだ。でも、ガーデン・シティ・ラインというと格好がいい。例えば、駅の案内表示の「田園都市線」の下にさりげなく「
Garden City Line」と記されていたら、理由もなく乗りたくなるかもしれない。



 そんなガーデン・シティ・ラインこと田園都市線にはこの2018年、大きな変化が訪れようとしている。

 新型の2020系が営業運転を開始するからである。

 これで、田園都市線には東急の車両だけでも8500系、8590系、2000系、2020系、そしてこの5000系と五種類の形式が走ることになる。
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 ただ、長らくこの路線を走ってきた8500系が少しずつ2020系に追いやられていくのだろう。

 そんな変化を、できる限り見届けていきたいとは思っている。

 そしてそれにかこつけて、この沿線の風景を楽しみたい。


東急
5000系電車 東急田園都市線二子玉川駅~二子新地駅にて 2018.1.2
by railwaylife | 2018-01-21 22:15 | 東急5000系列 | Comments(0)

渋谷ストリームと山手線

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 右側に写っている白いビルは、渋谷の街に新たに現れた高層建築である。

 つい最近その名を知ったが「渋谷ストリーム」というらしい。

 かつての東横線地上ホームのすぐ先、線路が渋谷川と並走を始めていたあたりに建てられた。

 すでに外観はできあがっていて、渋谷地下駅とも直結するようだ。その完成は、今年2018年のの秋とされている。

 そんな「渋谷ストリーム」を横目に渋谷駅から出て来た山手線E231系500番台は、二年後の2020年までには後継のE235系にすべて置き換えられる予定である。

 E231系500番台と「渋谷ストリーム」のある風景は、ほんのわずかな間のこととなる。


JR東日本E231500番台電車 山手線恵比寿駅~渋谷駅にて 2018.1.8
by railwaylife | 2018-01-21 13:20 | 山手線 | Comments(0)

渋谷2017年末

 年末に築地へ出かけるのが毎年恒例となっていると先に書いたが、大晦日に渋谷へ出かけるのもまた、何となく毎年のこととなっている。

 それは、築地へ行くことほど思い入れや意味のあるものではないのだが、やはり大晦日に渋谷へ行かないと、どうも一年が締まらない気がするものである。そこで昨年の大晦日も、渋谷へと出かけた。

 では、何のために渋谷へ行くのかというと、その日の夜に食べるものを買い求めるためである。

 年が明けてから食べるおせちなどは、前もって家族みんながそれぞれに準備するものである。しかし、大晦日の夜に食べるものは意外と少ない。だからその日の昼間に、惣菜などを買い求めに行く。

 そして、東急フードショーや東横のれん街の人波に呑まれることとなる。年がいよいよ押し詰まってくるその時間に渋谷の人混みに紛れることもまた、新しい年を迎えるための大事な儀式のような気がしてならない。

 最近、テレビなどでは新しい年を迎えるための作法について、雑学の一種としてよく取り上げられるようになっている。その道の専門家みたいな人が出てきて、ことこまかに言う。

 古来からのしきたりに基づいたそういう作法も、もちろん大切である。しかし、あまり型に溺れてしまっては意味がない。大事なのは、新しい年をどう迎えるかという気持ちである。そのために人々は験を担ぐ。毎年やっているから、今年もそうしようということである。もしそれをやらなくて、その後良くないことが起こったとしたら、今年は新年にあれをしなかったからだと思うだろう。だから、人それぞれ、家庭それぞれの年越しのしきたりが何より大事だ。端から見ればおかしなことであっても、その人やその家にとっては大切である。私も、それを大事にしようと思っている。

 話が逸れたが、そうやって大晦日の渋谷の儀式も終え、いよいよ東横線で帰宅の途に就くときは、それがその年の鉄道の乗り納めにもなる。特別な感慨をもって乗車することとなる。

 ところで昨年のその乗り納めの直前、ふと渋谷の街に広がる光景に目を留めた。
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 かつて東横線のホームと線路があったところに、二棟の高いビルが建ち始めている。

 今は作りかけのこのビルも、出来上がって渋谷の街にある風景があたりまえになれば、これがいったいいつ建てられたのかすぐに忘れてしまう。

 例えば、マークシティやセルリアンタワーがいつ建てられ、いつ開業したかなんて、咄嗟には出てこない。かろうじてヒカリエの開業したのが2012年4月だということを今は覚えているくらいである。

 だから2017年の年末、まさにこの二つのビルが建てられつつあったということを記憶しておきたい。

by railwaylife | 2018-01-18 23:55 | | Comments(0)

新春に想う桜

 年が改まり新春になれば、盛りの春もそう遠くはなくなる。

 新春に、そんな盛りの春のことをちょっと想ってみた。
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 この枝だけの桜の木にも、盛りの春となれば花がいっぱいに咲く。

 その花に執着し、何とかして花のある風景をたくさん眺めようと、あくせくするのだろう。毎年のことながら、愚かしいことだ。

 でも、そうやってあくせくする日々が、待ち遠しくある。


東急
5050系電車(5154F) 東急東横線多摩川駅~新丸子駅にて 2018.1.6
by railwaylife | 2018-01-14 22:35 | 東急5000系列 | Comments(0)

7両編成の違和感

 昨年11月頃より、大井町線の急行用の6000系は、順次6両編成から7両編成に増強されつつある。

 7両編成というのは、何とも中途半端である。8両編成なら地元の東横線で見慣れているし、6両編成だと目黒線でよく目にしているが、7両編成というのはあまり例を見ない。最近でこそ日比谷線の新型車両が7両編成で登場しているが、地下鉄車両なので編成全体を目にする機会があまりない。

 それで、7両編成の6000系にはずいぶん違和感がある。
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 でもいずれ、この長さも見慣れてしまうのだろう。

 だから、今の違和感を楽しんでおけばよい。


東急
6000系電車 東急大井町線二子玉川駅~二子新地駅にて 2017.12.28
by railwaylife | 2018-01-13 22:00 | 東急 | Comments(0)

歳末築地行2017

 これまでに何度か書いたことがあるが、毎年暮れになると、築地の場外市場へ正月の食料を求めに行くのを常としている。昨年2017年の年末も、例年通りに行くことができた。

 中目黒から地下鉄日比谷線に乗り、築地駅で下車して地上へ出ると、私と同じように正月用の食料品を買い求める人で街は大いに賑わっている。その人波が、冬の低い朝日に冷たく照らされる。それが年末のたびに目にする光景である。

 考えてみると、年末以外に築地へ来ることはほとんどない。だからここは、一年間の長い長い日常を乗り越えた末にようやく行き着く場所なんだと気付いた。ここまで来れば、何とか一年を無事に終えられそうだ。それを実感するための場所のような気がした。

 市場は例年通りに混み合っていた。ここ数年、外国人を含めた観光客がだいぶ増えたが、それももう気にならなくなった。自分の買い物を、楽しみながら淡々と済ませていくだけであった。

 ところで、築地と言えば豊洲への移転をめぐって2017年もいろいろと問題があった。ようやく場内市場は今年の10月に移転するということだが、私が行っている場外市場がどうなるのかはよくわからない。だからもう、移転前最後だということは特に意識しなかった。今年も無事にここへ来られたという安堵感だけを得ていた。

 買い物を終え、行きと同じように日比谷線で帰った。

 終点の中目黒駅まで来たところで、一つ大事なことがあった。

 一年前の「歳末築地行2016」で私は、来る年の日比谷線の変化に想いを馳せていた。変化というのは、新型の13000系が現れることである。そして、一年後にまた年末の築地へ行く頃には中目黒駅の留置線にも13000系があたりまえのようにふてぶてしく佇んでいるんだろうな、なんて書いていた。

 そうやって思い描いていた一年後を実際に迎えたので、そのふてぶてしく佇んでいる13000系を見なければならない、と思っていた。

 幸いなことに、築地から乗って来た電車が13000系であった。それでその電車が留置線へ引き上げて行くのを見送った。
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 その姿が「ふてぶてしい」ものかどうかはわからないけれど、ここにこの車両が停まっているさまはすっかりあたりまえになった。気が付けば13000系も16編成を数えるほどになり、折しもこれが最新の編成であった。一年で16編成とはかなりのハイペースで導入されていることになる。

 一年後、また築地へ行くことができたとしたら、その頃には旧来の03系がすっかり珍しい存在になっているのだろう。だから「今日は03系に乗れた」なんて喜んでいるかもしれない。


東京メトロ
13000系電車 東京メトロ中目黒駅にて 2017.12.30
by railwaylife | 2018-01-08 23:45 | 東京メトロ | Comments(0)

My Favorite Place 丸子多摩川

 このブログに一番多く登場している場所、と言って良いのが東急多摩川駅近くの多摩川河川敷である。ちょうどこの前の記事にも掲載したばかりである。

 そこは私にとって、大のお気に入りの場所である。わかりやすくするため、地名を冠して丸子多摩川と呼びたい。

 その丸子多摩川には、家から近いこともあってしょっちゅう出かけている。特にここ数年は、月に最低一度は出かけることにしている。それは、今から三年ちょっと前、2014年の年末に心に決めたことであった。



 そもそも私は若い頃から、できれば一ヵ月のうちに一回は旅に出たいなと思ってきた。そしてそれを「一月一旅(ひとつきひとたび)」と名付け、毎年の目標にしてきた。

 月に一度は旅に出るというと、ずいぶん贅沢なことに聞こえるかもしれない。だが、ここで言う旅というのは、何泊もかけて出かけるような遠方への旅ばかりではない。期間としては一日でも半日でもいい。そして旅先もうんと近くたっていい。となり町でもいい。大事なことは、日常を離れ、普段は目にしないような風景や、花や歴史や文化に触れることだ。そういう時間を「旅」として認識し、月に一日でも半日でも取れればいいと思っていた。

 だが、せわしない日常の中にあると、そういう「一月一旅」でも実現するのがなかなか難しいことであった。



 三年前の2014年も、その「一月一旅」の目標が達成できないまま年末を迎えていた。

 そんなとき、例のごとく丸子多摩川へ出かけ、多摩川駅近くの多摩川浅間神社に参拝したことがあった。

 すると、社の入口に掲げられている標語がふと目に留まった。

 「月に一度は氏神様にお参りしましょう」

 これを見たとき、思い付いたことがあった。

 それは、月に一度の旅は無理でも、この丸子多摩川へ月に一度必ず来るのは無理ではないのではないかということである。旅先、というわけではないかもしれないけれど、日常からふと離れることはできる。そんな気がした。

 そこで翌2015年は「月に一度は多摩川へ」という目標を立てることにした。

 そして、何とか無事に達成することができた。

 しかも、月に一度というペースではなく、もっと頻繁に訪れることができた。数えてみると計二十回であった。結局は、月に一度などという目標をそれほど意識することもなかった。それくらい気に入って訪れる場所であった。

 以来、2016年、そして2017年と、この「月に一度は多摩川へ」を実践し続けている。

 おかげで、丸子多摩川のさまざまな風景を、四季を通じて目にすることができている。



 その風景はすでにこのブログにも多く掲載してきたのだが、まだまだ出し惜しみしているものがある。

 と言うのも、そうやって集めた風景の中からいいものを厳選し、時系列にきちんと並べ、特集としてブログに掲載したいと考えていたからである。

 しかし、それは時間のかかることであるし、そもそも桜の花のときの風景などは前後に順番など無視し、桜特集にかこつけてすでに載せてしまっている。だから、それ以外の季節の風景も厳選などせず、時系列にも並べず、もっと自由気ままに載せていっていいんじゃないかなと今は思っている。

 そんなわけで今年からは、今までためこんだ丸子多摩川の風景を、積極的に掲載していけたらいいなと考えている。季節や気分に合わせて、その日載せたいと思ったものを載せていったらいい。そうでないと、この場所の風景がたまっていく一方である。もうこの丸子多摩川の風景だけで一つのブログができるくらいだ。

 もっとも、新たにブログを作る気などない。複数のブログを掛け持ちするのは大変だとわかっているからである。

 それに、この丸子多摩川を訪れることも、私の「レィルウェイライフ」の大事な一部分である。だから今まで通り、このブログの一つのテーマとして載せていこうと思う。



 ところで、この丸子多摩川の何がここまで私を惹き付けているのであろうか。

 その理由は、あまりくどくど説明せず、ただ「好きだから」というということだけで良いのかもしれない。でも、あえて説明すると、四つの理由が挙げられる。

 一つ目の理由は空である。河川敷の空は広い。とにかく広い。普段、ビルの谷間ばかりにいて広い空を見ることが難しい身からすると、広い空は憧れである。そういう空を見ているだけで、心も広くのびのびしてくる。そして、広い空の表情を見るのが楽しい。多摩川駅で下車し、多摩川浅間神社の横を抜け河川敷に出るとき、今日の空はどんな表情をしているのだろうと思ってワクワクしてくるものである。

 次の理由は鉄道の橋梁である。沿線風景の中でもハイライトとでも言うべき、橋梁を電車が往く風景を眺めるのは楽しい。特に東横線は私の日常路線であるから、その見慣れた路線の電車が広い川原に躍り出て行くさまを眺めるのは一際楽しい。また、ここの橋梁は東横線だけではなく目黒線が並走していて、複々線になっている。おかげで両線の車両のさまざまな取り合わせが見られる。特に最近は、東横線を通る車両の種類がぐんと増えたから、余計に楽しくなってきた。

 ただ、この場所の橋梁は、日常の路線だけではない。車道橋の丸子橋を挟んだ下流には、東海道新幹線の橋梁がある。

 一番遠くて九州まで行く東海道新幹線は、九州寝台特急なき今、西への旅の憧れの象徴でもある。そんな新幹線が、日常の東京から川を渡って出て行く。あるいは東京へ戻って来る。そこはまさに日常と非日常の結節点でもある。その場所で、いつか旅に出られる日のことをいつも想っている。

 さらに、新幹線のとなりには品鶴線が通っている。ここは中距離電車しか走っていないけれど、時には私が気に入っているE259系も通る。また、東海道新幹線とは異なりトラス橋梁なので、橋梁の風景も違ってくる。東急、新幹線、品鶴線と三者三様の橋梁風景がある。それを眺めるのが楽しみである。

 三つ目は緑である。河川敷は緑も多い。さらにその周囲にも緑はある。浅間神社の杜に、それに続く多摩川台公園、そして多摩川駅の近くには田園調布せせらぎ公園の緑がある。そういう緑が四季の中で変わっていくさまを眺めるのも楽しい。それとともにさまざまな花が咲き、散ってゆくさまを眺めるのも楽しみである。

 そして四つ目は歴史である。

 多摩川駅近くの浅間神社は、富士信仰の由緒がある社である。そしてその境内はもともと古墳があったという。古墳はその一箇所に留まらず、多摩川台公園に点々としている。そんな古墳を熱心に調べ上げたこともある。荏原台古墳と呼ばれる古墳群で、関東でも有数のものである。

 また、丸子橋辺りにはかつて渡しがあり、鎌倉街道の一部であったともされる。交通の要衝であった。その丸子の渡しを囲むようにして、戦国時代にこの辺りを支配した吉良氏ゆかりの史跡が残る。沼部辺りは吉良氏の所領だったようだし、丸子川上流にある籠谷戸は吉良氏が物資を陸揚げした港であったと伝えられている。川を挟んだ反対側には吉良氏ゆかりの寺が残る。新幹線の橋梁のたもとの大楽院には吉良氏が奉納した薬師如来が残る。新丸子駅近くの泉澤寺は吉良氏の菩提寺であったと伝える。そんな歴史も感じつつ、この場所の風景を楽しんでいる。



 さて、こんなふうにさまざまな想いのあるこの場所の風景を、これから想いを込めて掲載していきたい。
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by railwaylife | 2018-01-08 00:20 | その他 | Comments(0)