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緑色の電車

 緑色の電車といえば数あれど、私にとって緑色の電車といえばこれである。
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 東急目蒲線・池上線を走っていた旧3000系電車だ。

 この写真は、私が小学生の頃に撮ったものだが、撮影した日付が右下にしっかりと入っている。84.9.15とある。

 それで、せっかくだから撮影した日からちょうど三十年が経つ今年の9月15日にこの写真をこのブログに載せようとだいぶ前から考えていた。だが、そんな日は日常にかまけている間にあっという間に過ぎてしまった。というわけで、せめて同じ月のうちに掲載しておこうと、今日慌てて載せている次第である。



 さて、この旧3000系電車の思い出といえば、独特のモータ音もさることながら、車体の色と似た車内の緑色のシートも記憶に良く残っている。

 電車のシートの色といえば今でこそ車両ごとにデザインが異なりカラフルで、模様が入っていたりもするが、昔は一色でその色のバリエーションも限られていた。国鉄の電車は青色、東急のステンレスカーは濃い赤色、そして旧3000系電車が濃い緑色であった。

 地元の東横線などで、シートが赤色のステンレスカーには良く乗ったけれど、目蒲線や池上線はそれほど頻繁に乗る機会はなかった。だから、たまに乗ったときに目にする緑色のシートはとても新鮮に感じられたし、赤色のシートよりも重厚な感じがした。言ってみれば、古いお屋敷の応接間にあるソファのような印象である。そういう緑色のシートが冬の午後の日差しに照らされフワッとなっている場面が、今の私の脳裏にはある。

 だから、この緑色の電車という言葉には、外装はもちろん、そういうシートの緑色も含まれていると言える。



 ところで、この写真を撮った場所はいま、東横線と目黒線が合流する地点となっている。当時目蒲線だった右側二本の線路は目黒線となり、地下の田園調布駅へと潜るため写真奥のカーブ途中あたりからトンネルに入っている。また、左から二番目の東横線下り線の線路は目黒線の線路の外側へ出るため、右側へ膨らむように敷かれているはずである。

 そんな風景を、三十年経った今月の15日に見に行けば良かったのだが、すっかり忘れていた。今度、機会があったら訪れて、その変わりようを改めて確認したいと思っている。


東急
3000系電車 東急目蒲線奥沢駅~田園調布駅にて 1984.9.15
by railwaylife | 2014-09-30 22:30 | 東急 | Comments(2)

日比谷線全線開通五十周年

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 2014年8月29日、東京メトロ日比谷線は全線開通から五十周年を迎えたという。

 本来であれば、ちょうど一ヵ月前の8月29日にこの話題を掲載すべきであったが、そんな日は日常にかまけている間にあっという間に過ぎてしまった。というわけで一ヵ月後の今日、そのことを書き記しておきたい。



 日比谷線が全線開通した1964年8月29日というと、東海道新幹線の開業や東京オリンピックの開幕まで一ヵ月余りというところで、東京は急激な変化を遂げていた時期だろう。今であれば地下鉄一路線の全線開業はけっこう大きな話題になるが、当時は多くの変化の中に埋もれてしまっていたのではないかと思う。

 そもそも、日比谷線という路線が東京の地下鉄の中でも目立たない存在であるような気がする。それは多分に、ラインカラーがシルバーというところに原因があるのかもしれない。

 とは言え、日比谷線は私にとって幼い頃から最も身近に感じられる地下鉄であった。地元の東横線に日比谷線からの直通電車が乗り入れて来ていたからである。その分、乗る回数も多かった。

 ただ、その日比谷線に対する子供の頃の印象は、何となく暗い感じであった。東京の地下鉄の中ではわりと早いうちに開通した路線だからなのか、どの駅もホームが暗く感じられた。薄汚れたクリーム色の壁や柱の所為だったのだろうか。

 それと、中目黒方から乗ると、恵比寿から霞ケ関までがとても長く感じられた。今でこそ途中の六本木で大江戸線との接続があるが、昔は乗り換えのない駅がいくつも続いたからなのか、やけに長く感じられた。霞ケ関で久しぶりに乗り換えのある駅に着き、日比谷とか銀座のような華やかな駅を続けて過ぎると、あとは上野まで乗るにしても北千住まで乗るにしてもススッと行くような感じであった。

 そんなところが子供心に感じた日比谷線の印象であったが、いまはどの駅のホームもリニューアルされて明るくなり、暗いイメージは払拭された。また、恵比寿から霞ケ関の間も以前ほどは長く感じなくなった。



 その日比谷線は昨年春から東横線からの直通電車がなくなり、ちょっと遠い存在になった気もしている。でも、東横線の渋谷駅が地下に潜り不便になった分、銀座や上野へ地下鉄で出るには中目黒で日比谷線に乗り換える方が断然楽に感じられるようになった。実際、最近は銀座や上野へ行くときに日比谷線を利用することが多くなっている。



 ところで、全線開通五十周年を迎えた日比谷線は、これからさらに変貌を遂げようとしているようだ。

 まず、乗り入れをしている東武も含め車両が一新されるという。現在の18m×8両編成から20m×7両編成になるそうだ。ドア数は各車両とも4ドアに統一されるようだから、各駅にホームドアを設置するための布石ともなるのだろう。

 また、先頃完成した虎ノ門ヒルズの近くに日比谷線の新駅を作るという構想もあるそうだ。日比谷線は大きく変わっていこうとしている。

 そうした変化で、私が子供の頃に感じたどこか暗いイメージも、さらに払拭されていくのだろう。そして、ラインカラーのシルバーも、今よりもっと輝いて見えるようになるのかもしれない。

by railwaylife | 2014-09-29 22:00 | 東京メトロ | Comments(0)

バラ都電・夏

 花は季節と深く結びついているものだ。

 暖かさだったり寒さだったり、空の様子だったり、年中行事だったり、その時季の自分の思い出だったり、それぞれの季節の風景や記憶と深く結びついている。それがあってこそ「あぁ、この花の咲く季節になったな」と思えて、楽しむこともできる。

 だから、年に二度も咲くバラは、あまり好きになれなかった。春と秋に二度も咲いては、その花から季節感を得られないからである。春の花なのか秋の花なのか、はっきりしろと言いたいところであった。

 それでも最近は、春も秋もバラの季節だと思って楽しめばいいんだと考えるようになり、その花のある風景を楽しもうという気になってきていた。



 ところが、そんな私をまた困惑させるような出来事に直面した。

 それは、夏になってもバラが咲いていたからである。

 そのバラを目撃したのは、都電荒川線沿線のバラの名所であった。

 五月にはちょっとしたバラ祭りも行われるその場所では、今まで春と秋に花を眺めたことがあった。

 そこをたまたま七月半ばに訪れたところ、バラが元気に咲いていた。

 五月あたりに咲いたものがまだ咲き残っているというふうではなかった。まさに今が盛りと咲いているような顔をした花もあった。その得意げなさまに、こちらはげんなりしてしまった。なんで夏なのに咲いているんだ、と思ったものである。

 ようやく楽しみ始めたバラの花であるが、春も夏も秋も咲くとなるといよいよ季節感がなくなってくる。いったい、バラの咲く季節というものをどんなふうに捉えたら良いのだろうか。

 そんな戸惑いの中で、この風景を眺めていた。
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都電
8500形電車 都電荒川線向原電停にて 2014.7.19
by railwaylife | 2014-09-28 21:50 | 路面電車 | Comments(0)

オシロイバナ越しの都電

 オシロイバナは花が小さい。だから、その花のある風景は絵になりにくい。余程接写しないと花が生きてこない。そういう意味では、オシロイバナと列車の風景などというのはなかなか捉えにくい。
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 もう少し花が大きかったらいいのになあ、なんて思ったりする。

 でも、花が大きかったら大きかったで、繊細さがないとか何とか文句を言ったりするんじゃないかと思う。

 やっぱり、オシロイバナはこの大きさで良いのだと思う。


都電
8800形電車 都電荒川線向原電停~東池袋四丁目電停にて 2014.7.19
by railwaylife | 2014-09-27 23:30 | 路面電車 | Comments(0)

曇天夏都電

 相変わらず、月に二度くらい「都電のある街」に通院のため訪れているが、初夏の頃はその街で都電のある風景をあまり楽しんでいなかった。天気が悪かったりした所為かもしれない。

 でも、それではもったいないと思ったので、七月に訪れたとき、病院の予約時刻よりもかなり早く着いたこともあって、都電の線路沿いをずっと歩いてみた。
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 まだ梅雨明け前の蒸し暑く曇った日であったが、その冴えない色の空が梅雨らしさを物語っていた。

 それにしても、このあたりの線路沿いは区画整理事業に伴う中途半端な空き地が続いていて、何とも殺風景である。線路沿いは、いったいいつどんなふうに整備されてゆくのだろうか。


都電
8800形電車 都電荒川線向原電停~東池袋四丁目電停にて 2014.7.19
by railwaylife | 2014-09-26 22:30 | 路面電車 | Comments(0)

アガパンサス越し

 初夏の花アガパンサスはけっこう気に入っていて、私の好きな花べスト5に入って来ようかという花である。

 そんな花が線路際に咲いていて、その花越しに電車が往くのを眺め、季節の移ろいを感じるというのが私の理想であるが、線路際に咲くところはあまり多くない。

 それでも、探してみれば見つかるもので、こうしてアガパンサス越しにいま注目の7700系を見送ることもできた。
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東急
7700系電車(7903F) 東急多摩川線矢口渡駅~蒲田駅にて 2014.7.13
by railwaylife | 2014-09-24 23:10 | 東急7600・7700系 | Comments(0)

7600系の横顔

 7600系の顔といえば、くの字型に前へ出っ張った「ダイヤモンドカット」と呼ばれるデザインが特徴的である。

 そんな顔の表情を記録しておきたくて、側面から7600系の顔を捉えてみた。
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 見上げるように撮った所為か、思ったほど「ダイヤモンドカット」が強調できなかった。

 でもこれも、7600系の記録のひとつとして大事にとっておきたい。


東急
7600系電車(7601F) 東急池上線石川台駅~雪が谷大塚駅にて 2014.7.9
by railwaylife | 2014-09-20 23:45 | 東急7600・7700系 | Comments(2)

離合7700

 ある車両がある路線の主力として活躍していた、ということを記録しておくにはこうして単にその車両が走っているところを捉えただけでは物足りない気がする。
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 活躍していた、というさまを残すためには、その車両が駅で何編成か並んでいたり、駅間で離合したりする場面を捉えておきたい。

 もっとも、離合する場面というのは車両を選ばずとも狙うのが難しいものだ。偶然にそういう場面に出会うしかない。

 この場面も、まさに偶然遭遇したものであった。
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 もうちょっと手前で離合してくれれば、線路脇の箱も邪魔に感じなかったかもしれないが、この私にしては上出来だと思う。
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 これで少しは、池上線で7700系が活躍していたという記録をすることができたのではないかと思う。


東急
7700系電車 東急池上線石川台駅~雪が谷大塚駅にて 2014.7.9
by railwaylife | 2014-09-18 23:45 | 東急7600・7700系 | Comments(0)

曇天1500

 改造車1000系1500番台には、梅雨の曇天にくすむ深い色の緑が似合う気がした。
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 決して「ふっ、こんな改造車には青空よりも曇天の方がよっぽどお似合いだぜ」などという意味ではない。

 ステンレスの車体と曇り空、そして二色の緑色の帯とくすんだ緑がそれぞれ似た色だな、なんて思っただけのことである。

 今度は、爽やかな秋空の下でこの車両を見送ってみたい。


東急
1000系電車(1504F) 東急池上線石川台駅~雪が谷大塚駅にて 2014.7.9
by railwaylife | 2014-09-17 23:00 | 東急1000系 | Comments(0)

ラスイチ

 7月のはじめ、それまで2編成あった7600系のうちの1編成が長津田送りになったという情報を目にした。

 このことにより、池上線・多摩川線で運用に就く7600系は残りたった1編成となった。

 長津田送りとなった編成がその後どうなるのか、このときは知る由もなかったので、運用に就く7600系がもうあと1編成しかない、という危機感のようなものがその情報を得たときの私にはあった。残った1編成も、最近は平日朝の限られた時間しか動かないことが多くなっていた。

 うかうかしていると残り1編成も近々運用離脱のときを迎え、最後には「さよなら」ヘッドマークなんていうのが付くんじゃないか。そんな気がしてきた。

 そうなったとき「子供の頃から見慣れたその顔をいま一度じっくりと眺めておきたいものである」などと言い出し、躍起になって運用掲示板を調べヘッドマーク付きの車両を追っかけるのだろう。その挙句「ヘッドマークなどない日常の姿を捉えておくべきであった」とか言い出すに違いない。我ながら愚かなことだ。

 そう思うと、すぐにでも7600系の姿をしっかりと眺めに行きたくなった。



 それで、残り1編成となって間もないうちに池上線へ7600系を見に行った。
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 こうなるともう、いつが7600系を目にする最後になるかはわからない気がした。
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 だから、これが最後になるかもしれない、という緊張感を持ってこの風景を見送っていた。



 さて、こんなふうに重苦しい気持ちで7600系を見送ったのではあるが、それから二ヵ月経ったこの9月に入っても、7600系は細々とではあるが1編成が運用に就いているようである。


東急
7600系電車(7601F) 東急池上線石川台駅~雪が谷大塚駅にて 2014.7.9
by railwaylife | 2014-09-15 12:10 | 東急7600・7700系 | Comments(0)