<   2011年 09月 ( 26 )   > この月の画像一覧

ヒガンバナ、ヤマノテセン

 今年初めて、彼岸花という花越しに列車を見送った。
f0113552_23182712.jpg

 この花にただならぬ思い入れを持つ私としては、通勤の車窓にその紅色を見つけたとき、心躍る気持ちであった。

 たとえその花が、わずか数本であったとしてもである。
f0113552_23213448.jpg

 そして、たとえその花と列車の風景が、ケーブルなんぞに視界を阻まれた窮屈なものであったしてもである。
f0113552_23194395.jpg

 身近なところに、この風景のあることが、本当に幸いなことに思えた。




 
 だが、この後に出かけた旅で私は、これでもかというくらいたくさんの彼岸花の風景を目にすることになった。そしてその旅は、本当に印象深いものとなった。

 その旅の思い出についてはじっくりと綴り、いずれここへも載せていくことにしたい。


山手線
E231500番台電車 山手線原宿駅~代々木駅にて 2011.9.30
by railwaylife | 2011-09-30 23:44 | 山手線 | Comments(0)

武蔵小杉夕景

 日暮れ時に「たそがれ300系」などを見送った後のこと、帰り道の途中に多摩川の川原に寄ってみた。

 すでに日没時刻から二十分以上が経ち、空の明るみは西の方にほんのちょっぴりと残っているだけであった。

 そのわずかな明るみを背にして、武蔵小杉の高層建造群が灯を煌々とさせながら浮かび上がっていた。

 暗い中で「撮れるかなぁ」と思いつつも、カメラを向けてみた。
f0113552_23351980.jpg

 すると、折しも多摩川を渡る下りの新幹線が、車窓の灯りをちらちらとさせながら、ゆっくりと武蔵小杉の灯の中へ吸い込まれてゆくのが見えた。

 側面の行先表示がLEDに見えたので、N700系だったのだろう。

 闇に向かって旅立って行くN700系を、私はじっと見つめていた。


新幹線N700系電車
「のぞみ」249号 東海道新幹線品川駅~新横浜駅にて 
2011.9.18
by railwaylife | 2011-09-29 23:37 | 新幹線 | Comments(0)

ついでのたそがれE259系

 先日、たそがれ時に300系N700系を見に行った場所は、東海道新幹線が品鶴線と併走する区間であった。

 それで、300系やN700系を待っている間に、品鶴線を往く横須賀線や湘南新宿ラインなどの電車を眺めることもできた。

 その品鶴線を通る列車で私が一番気になるものと言えばやはり、特急「成田エクスプレス」のE259系だ。

 この車両もまた、300系と同じように、さまざまな風景の中で眺めておきたいと思うものである。

 そこで私は、新幹線を眺めるかたわら、時刻表でE259系の通過時刻を調べ、ここにやって来る時間をチェックした。たそがれ時のE259系も、ついでに捉えてやるつもりであった。

 とは言え、このときの目的はあくまで新幹線を眺めることであったので、新幹線がよく見える場所から立ち位置を変えるわけにはいかなかった。

 それで、窮屈な撮り方にはなってしまったが、何とか「たそがれE259系」を捉えることはできた。
f0113552_23464451.jpg

 ごちゃごちゃした感じではあるが、こうして私はまた、E259系の新たな風景を手に入れることができた。


E259系特急「成田エクスプレス」
成田エクスプレス47号 品鶴線西大井駅~武蔵小杉駅にて 
2011.9.18
by railwaylife | 2011-09-26 23:52 | E259系 | Comments(0)

ほんとの台風一過

 以前に私は「タイフーイッカ」という記事で、最近は台風が去っても台風一過の晴天がないということを書いていた。そして、台風が過ぎた後のほんのわずかな夕焼け空に、その晴れ間を求めていた。

 しかし、今回の台風15号が去った後は、立派な台風一過の青空があったと言って良い。首都圏の直撃から一夜明けた今日は、朝からよく晴れ上がっていた。

 その空のある風景を、どこかで眺めてみたいと思った。それで、朝の通勤電車の中で、通勤経路途中にある「空の広く見える場所」を思い浮かべていってみた。それと同時に、台風一過の青空の下でどんな風景を見てみたいかとも考えてみた。

 そのとき、ふと思い浮かんだ列車があった。私は、その列車の往く風景を見送ってみようと思い立った。そして、それが見られる場所へと立ち寄った。

 私の選んだ場所は、決して空の広く見える場所ではなかった。でも、青一色の貼り付けられた空が、気持ち良く思えた。

 その空を、本当は「すっかり秋空だ」とか言ってみたかったけれど、あいにくそんな感じはしなかった。今日は朝からずいぶん蒸し暑く感じられたからである。

 でも、もう夏空でも秋空でもいいやと思った。このところ私はその二つにこだわってばかりいて、早く秋らしい空が見たいと思っていたけれども、そんなに簡単に季節は進まない。秋空が見える日もあれば、また夏空が戻ってくることもある。そうしているうちに、季節はゆっくりと進んでいく。だから、空の様子に一喜一憂せず、その日その日の青空を楽しめばいいだけだと思った。

 そう考えて私は、自分の見たかった列車を、今日の青空の下で迎えた。
f0113552_2248572.jpg

 251系の「おはようライナー新宿」26号である。

 別に私は、朝の通勤ライナーが見たかったというわけではなかった。この列車、というよりも、この車両が見たかったのだと思う。それは「おはようライナー」としての251系ではなく、特急「スーパービュー踊り子」の251系として眺めたかった、ということである。

 その特急「スーパービュー踊り子」としての251系の車窓に映る風景を、私は台風一過の青空に投影したかった。

 それは、青い空の下にある青い相模の海である。下り特急「スーパービュー踊り子」として小田原駅を発ったこの251系の車窓に、その風景がいっぱいに広がるはずだ。それはきっと、台風一過で清々しくあるに違いない。そんな今日の相模の海が見てみたい。その想いから私は、この251系を見送っていた。


251系「おはようライナー新宿」26号 山手貨物線渋谷駅~新宿駅にて 2011.9.22
by railwaylife | 2011-09-22 22:54 | JR東日本 | Comments(0)

ありふれた9000系

 今月初め、家の近所の跨線橋で「電車犬」と出会ったとき、その場所でお気に入りの9000系の姿ももちろん捉えていた。いまや東横線の風景を眺めるとき、どんな場所でも9000系を一編成でも撮らないと気が済まないくらいの想いである。

 それでこのときも9000系が来るのを待ち、その姿を捉えた。

 空が広く見える場所なので、いつもは空を広く入れて電車を撮るが、そのアングルもいい加減飽きてきた。それで、あえて空を入れないで撮ってみた。

 そうすると、何とも芸のない写真になってしまった。
f0113552_001240.jpg

 でも、身近にあるこんなありきたりの9000系の姿が、私にとっては何より大事な風景に他ならない。

 そんな想いでこの9000系の姿を残しておきたい。


東急
9000系電車(9005F) 東急東横線学芸大学駅~都立大学駅にて 
2011.9.3
by railwaylife | 2011-09-20 23:56 | 東急9000系

Twilight N700

 秋分を前に日の入りはすっかり早くなっている。一昨日の東京では、日没時刻が17時45分であった。それで、17時30分前にはもう、建物の陰に弱々しい日差しが沈んでいった。

 その日暮れ直後の空の下、N700系「のぞみ」が急ぎ足に次々と行き交った。



 西からやって来る上りのN700系は、淡く白い光を輝かせながら、夕日に染まる空を背負って終着の東京へと急ぐ。その姿に、来し方の西を想う。
f0113552_7353248.jpg

f0113552_7355240.jpg

 西へ向かう下りのN700系は、小さな尾灯の紅色を残しながら、夕空へ向かって旅立って行く。その姿に、行く末の西を想う。
f0113552_7361953.jpg

f0113552_7364181.jpg

 そうやってN700系を見送るのは、いつか再び西へ旅立つための儀式である。


新幹線N700系電車
1枚目 「のぞみ」236号 東海道新幹線品川駅~新横浜駅にて 2011.9.18
2
枚目 「のぞみ」126号 東海道新幹線品川駅~新横浜駅にて 2011.9.18
3
枚目 「のぞみ」57号  東海道新幹線品川駅~新横浜駅にて 2011.9.18
4
枚目 「のぞみ」247号 東海道新幹線品川駅~新横浜駅にて 2011.9.18
by railwaylife | 2011-09-20 07:50 | 新幹線 | Comments(2)

たそがれ300系 2

 以前に私は、雷鳴轟く夏の日に、暮れかけた空の下で300系の姿を捉えたことがあった。

 何とも冴えない曇り空の下での撮影であったが、私は「さまざまな風景の中で300系という車両を眺めておきたい」という想いからシャッターを切っていた。

 その風景への想いは、以前に載せた「たそがれ300系」と名付けた記事に綴っている。





 ただ、このときの風景を「たそがれ300系」と呼ぶには、ちょっと不本意なところもあった。

 たそがれ、とは、それまで晴れて明るかった青空が、日の入りに従って夕暮れ色を伴いながら暗さを増してゆき、やがて藍色に染まるようなときのことを言うのだと思う。その藍色が、道行く人を暗くし「誰そ彼」という様子にする。そういう空の変化があってこそのたそがれである。漢字で「黄昏」と書くのも、日の暮れてゆくときの黄色い空があるからだろう。

 そんな、本当の意味でのたそがれの中で、私はようやく300系を眺めることができた。
f0113552_2044710.jpg


新幹線300系電車
「ひかり」522号 東海道新幹線品川駅~新横浜駅にて 
2011.9.18
by railwaylife | 2011-09-19 20:47 | 300系 | Comments(0)

朝日の中の東中野

 雨上がりだった昨日の朝の東中野では、東の空の雲が南から北へ向かって足早に流れていた。

 地上では、雨にたっぷりと濡れた桜並木の木の葉と複々線の路盤から、湿り気がわぁっと湧き上がってくる感じがした。

 しかし、並木を微かに揺らす風が冷たく、心地よく、跨線橋上の私に吹き付けてきた。

 並木にもはや蝉の音はなく、遠慮がちに鳴く秋の虫が、涼やかさを盛り立てていた。



 やがて、妖しい色の雲の切れ間から、朝日が眩しく刺してきた。

 その朝日に照らされた通勤電車が、屋根を鈍く光らせながら行き交った。
f0113552_237530.jpg

 日差しに顔をしかめながら私は、この朝の風景は二度とないのだと思い、目の前の風景をしっかりと、しっかりと心に刻んでいた。


中央緩行線
E233系電車 中央本線東中野駅~中野駅にて 2011.9.17
by railwaylife | 2011-09-18 23:09 | 中央本線 | Comments(0)

秋色の空の朝

 この三連休、東京では予想以上に好天になっている。

 その天気の下、どこか日常の外へ行ってしまいたいと切に想うが、体調もあまり良くないし、日常にいろいろと縛り付けられているので、そういうわけにもいかない。

 でも、嘆くことはない。身近なところで、その好天を楽しめばいいだけである。



 さて、今朝起きて天気予報を見ると、今日の東京も最高気温が33℃とかで、終わるはずの残暑がまだ続くようであったが、用事のために外へ出てみると、空は確かに秋のものであった。いや、秋のものだと思いたかった。

 その空に誘われて、また近所の「空の広く見えるところ」に立ち寄ってみた。
f0113552_14511718.jpg

 どことなく澄んだ空が広がっていた。

 空が澄んでいる、と言えば、この場所からは冬のよく晴れた朝などに富士山が見えたはずである。

 そう気付いて、山のある方向を見遣ると、青い山影がうっすらと見えた。
f0113552_14514297.jpg

 電線とパラボラ越しにぼやけた富士山があっても絵にならないが、現代の都内における「富士見坂」とか「富士見橋」なんて、所詮そんなもんである。山が見えるだけ、ありがたく思わなければならない。

 それに、これからの季節、空が澄んできて富士山がしょっちゅう見えるようになると思うと、私は楽しみで仕方なかった。

 そんな来るべき季節への期待を込めながら、電車越しのいつもの空を眺めた。
f0113552_1452999.jpg


東急
5000系電車(5118F) 東急東横線都立大学駅~学芸大学駅にて 2011.9.18
by railwaylife | 2011-09-18 14:56 | 東急5000系列 | Comments(0)

団子鼻

f0113552_12274833.jpg

 先日、JR東日本からのプレスリリースに「東北新幹線「はやぶさ」に投入しているE5系車両を「はやて」「やまびこ」に導入!」というお知らせが載っていて大いに感心したものだが、そのことを伝えた新聞のニュースには、このE5系増備によって、200系が東北新幹線から姿を消すと書かれていた。

 次々とEシリーズの新幹線車両がデビューしてくる中で、200系の引退は時間の問題だったわけで、今さら慌てて200系を追いかけようという気にもならないが、0系や200系といった「団子鼻」の新幹線車両を見ながら育った世代の私としては、その顔の車両が博物館などに行かないと見られなくなるのはちょっぴり寂しい気持ちもある。

 しかし、その「団子鼻」の新幹線車両こそが新幹線の象徴だなどと思っている私は、もはや古い世代の人間なのだろう。いわば「オールドタイプ」で、きっと重力に魂を引かれているに違いない。

 もはや時代は変わった。だからこれからは「ニュータイプ」のN700系やE5系が往く新幹線の風景を楽しめばいい。


新幹線
200系電車 東北新幹線東京駅にて 2010.8.10
by railwaylife | 2011-09-18 12:32 | 新幹線 | Comments(0)