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2006年総括

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 去る12月22日、2007年3月18日JRダイヤ改正の概要発表があった。一部では寝台特急「はやぶさ」「富士」が廃止になるのではないかという憶測もあったのだが、今回の発表に廃止の一報は含まれていなかった。私は仕事中にJR東日本のHPをこっそりと見てこの情報を得たが、心の底からほっとした。
 そして、忙しいうちに今年は終わっていく。この一年は寝台特急への想いが一際強かった。慌しくつらい日常から抜け出したいという思いがあったからだろうか。
 年初は「出雲」への想いが強かった。今年3月での廃止が決まっていたからである。そして2月に何とか乗ることができた。
 「出雲」廃止後は、東京から西へ向かう寝台特急として唯一残った「はやぶさ」「富士」へ憧れを抱いた。特に私と縁浅からぬ地であり、嫁の実家もある博多を通る「はやぶさ」への想いが強くなった。春先から何度もこの列車を見に行った。そしてついに、12月には乗車することができた。

 寝台特急の未来は明るくない。しかし私にとっては、遠く遠くへといざなってくれる憧れの列車だ。寝台特急に乗ってどこかへ旅立つ日を夢見て、また来年も日常を生きていきたい。

寝台特急「出雲」2006.2.22 松江にて
寝台特急「はやぶさ」「富士」2006.2.17 東京にて
by railwaylife | 2006-12-31 01:20 | 生活 | Comments(0)

はやぶさ乗車記

 遅ればせながら、12月2日の寝台特急「はやぶさ」乗車記を載せる。
 嫁の実家へ行った私はこの日、独り「はやぶさ」で帰京の途に就いた。博多駅で嫁と義父に見送られB寝台個室「ソロ」に乗り込み、17時37分に出発した。私は暮れ行く嫁の故郷を窓辺に見ながら、餞別のビールと弁当を開けた。 
 18時41分、暮れ切った小倉駅に着く。弁当殻を片付けて急いで個室を出て前方へ向かう。先頭車のデッキにたどり着くと、通路の窓越しに紅い面のED7669が見えた。
 18時49分、門司駅に到着する。ここでは機関車交換と「富士」との併結という一大イベントがある。
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 寒いホームに降り立つ。急いでED7669の面構えを確認し、それからホームで青い車体を眺める。駅の白い蛍光灯に照らされる青い車体は絵になる。そのうちに「はやぶさ」はホームから引き込み線へ出て行く。しばらくしてホームの反対側に「富士」が滑り込んでくる。山型のマークを誇らしげに掲げた機関車ED7694が客車から離れて出て行く。すると、そこへ「はやぶさ」の客車がバック運転で入ってくる。推進する機関車は関門間専用のEF81411に付け替わっている。「はやぶさ」と「富士」が連結され、長い12両編成の寝台特急が出来上がった。それを見届けてから、私はいそいそと個室へ戻った。
 19時15分に門司駅を発ち、九州を後にする。すぐに関門トンネルだ。窓外に白い蛍光灯が次々と飛んでいく。それに見とれている暇はない。再び先頭車へ行く。19時22分、下関駅に到着する。ここで車掌が交代する。機関車も再び交換となる。EF81411が出て行くと、代わって青い機関車EF6648が入って来る。この機関車が東京まで連れて行ってくれる。
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 19時27分に下関駅を発つと、機関車交代劇を見終わってほっとしたのか、眠くなってしまった。その後、尾道辺りまで眠ったり起きたりを繰り返していた。
 23時48分に尾道駅を発つとすっかり目が覚めたので、しばらく車窓を見つめた。窓辺に寄りかかり、闇にもたれる。瀬戸内の低い山並が黒く続き、空からは月の光が私を照らしていた。憧れの寝台特急の旅路にあることを噛み締めていると、狂おしいほどの想いが胸の底から湧き上がってきた。と同時に、日常の自分が小さく見え、愚かしくも思えてきた。福山、岡山を過ぎて、結局上郡辺りまで闇の車窓に身を委ねていた。
 翌朝、車掌の車内放送で起こされた。時刻は6時過ぎである。列車は時刻表通りに運転しておりますと聞き、ほっとする。程なく浜名湖の水面を渡り、6時30分に浜松駅に停車した。ここから車内販売が乗り込んでくるとの案内であった。しかしいくら待っても車内販売は来なかった。いや、個室だから見過ごしたのかもしれない。その間に列車は静岡駅停車を経て、富士駅へと向かっていた。もうすぐ富士川橋梁に至る。富士山のよく見えるところだ。だが、起きたときは晴れていたにも関わらず、この辺りまで来ると雲が増えてきた。結局、富士山の姿は全くなかった。
 それでも落ち込んでいる場合ではない。私にとって、この寝台特急の車窓での最大の見所は熱海駅を過ぎてからやって来る。相模湾の眺めだ。
 8時35分に熱海駅を発ったところで個室車両の通路に出る。通路側の大きな窓辺にへばり付く。青い海原が見えてくる。そこを朝日が照らし、金色の鏡を作っている。トンネルの間に間に海原が続く。この眺めがどこよりも好きだ。こうして寝台特急から相模の海を眺めたいと、ずっとずっと思ってきた。それを夢に描いて、今まで何度も何度もこの辺りの根府川や早川へやって来たものである。
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 海の眺めが尽きて、小田原駅を通過する頃には、私は呆然となっていた。個室に戻ると感極まった。思い入れの強すぎる自分が愚かだと感じた。
 気持ちが落ち着く頃には、列車は横浜駅に着いていた。やがて多摩川を渡り、東京へと戻る。見慣れた風景が広がり始めた。見送りの嫁や義父を映していた同じ窓に、日常の景色が映っている。博多から東京までの距離を想った。
 9時58分、列車は定刻に東京駅に到着した。ホームに降り立った私は、寝台特急「はやぶさ」に感謝の念を送った。
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 幼心に強烈に印象付けられた寝台特急は、今でも私の憧れである。東京から九州へ向かう寝台特急ととしてたった一本残った「はやぶさ」「富士」は、いつでも私の心の中を駆けている。
by railwaylife | 2006-12-16 23:48 | 寝台特急 | Comments(0)

暮れ行く年

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 今年も暮れていく。街はクリスマスと来るべき年に向かって煌々と照らし出されていく。
 今年の私は何ができただろうか。振り返ってみてもあまり浮かぶものがない。
 それでもあちこち出かけることができた。心の病になって、東京を逃げるように寝台特急「出雲」に乗り込んだ早春。花に憧れて桜の名所を廻った春。嫁と行った初夏の博多、盛夏の山口。初秋にはささやかな北陸の旅へ。秋が深まり甲州、信州へ。そして師走の寝台特急「はやぶさ」…。
 健康で無事に年を越せるようにと、今は祈る。

写真は自由が丘駅前のイルミネーションと東急5000系 2006.12.16
by railwaylife | 2006-12-16 23:06 | 生活 | Comments(0)

明日の今頃は

僕は汽車の中...。
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by railwaylife | 2006-12-02 01:15 | 寝台特急 | Comments(0)