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かいじの旅

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 新宿駅から中央本線の特急「かいじ」に乗って、ささやかな旅に出た。目的地は石和温泉である。ただ、温泉につかるわけではない。この石和温泉の近くにある山梨県立博物館が目的である。ここで開催中の「祈りのかたち 甲斐の信仰」にずっと行きたいと思っていた。甲斐国の信仰に関わる展示がされている。私にとって歴史への興味は、鉄道への興味と同じくらいに大事なものだ。このところ、歴史関係で見たい展覧会があっても、忙しくてなかなか行けなかったのだが、今回は思い切って出かけた。
 新宿駅を出た特急「かいじ」は長々と東京都内を走る。それがあまり面白くない。だからさっそく居眠りをした。目が覚めると小仏トンネルを抜けて、東京都を脱出していた。山並が迫っている。ここからが中央本線らしい。
 長いトンネルをいくつか抜けて、勝沼ぶどう郷駅に至ると甲府盆地が見えてくる。その甲府盆地に降り立ったところ、石和温泉駅で下車する。
 駅前からバスで博物館へ向かう。まだ開館して一年の新しい博物館だ。常設展示は開放的で見やすかった。そして本題の特別展であるが、山梨県内の貴重な仏像をいくつも見ることができた。甲斐国の中に様々な信仰が息づいていたことを知った。
 バスで石和温泉駅へ戻り、再び特急「かいじ」で新宿駅へ戻った。新宿駅に着いたのが16時過ぎである。この後、上野界隈にいる嫁と合流することになっていた。それで上野駅へ向かった。ただ、嫁の用事が終わるまで少し時間があった。そこで上野駅13番線へ向かった。16時50分発の札幌行き寝台特急「北斗星」1号の発車を見送る。
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 幼い頃からブルートレインに憧れてきた私にとって、この「北斗星」はブルートレインの完成形である。憧れの眼差しで見送る。小さな旅の終わりに、遠くへ旅立つ列車を見送って、次の旅への想いをつないだ。
by railwaylife | 2006-10-22 21:11 | | Comments(0)

鉄道の日

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 今日は鉄道の日である。明治五年(1872)10月14日、新橋-横浜間に日本で初めて鉄道が開通して以来、百三十四年になる。鉄道が日本の近代化に果たした役割はあまりに大きいが、そんなことを顧みるまでもなく、毎日鉄道のことを考えている私である。そして常に、列車に乗ってどこか旅に出たいと思っている私である。
 私にとって最も身近な鉄道、東急東横線では、ダイヤ改正が行われて二週間が経った。その間、お気に入りの8000系をほとんど見ていない。東横線から全く撤退したわけではないらしいが、朝の通勤時間帯など、一部の運用にしか入っていないようである。
 東横線はもはや5000系の独壇場になりつつある。気が付くと5000系は15編成120両までに増殖し、これまで最大勢力であった9000系の14編成112両を上回っている。5000系が東横線の顔になった感がある。先日、自由が丘駅で5000系4編成が並ぶさまを見たが、実に壮観であった。
 いまや5000系を目にしない日はない。寝ても覚めても東横線は5000系だ。しかし、まだ8000系にも活躍してもらいたい。そして私も、できるだけ多く乗りたいと思う。

写真は東横線の主力として活躍する5000系、9000系
都立大学-自由が丘にて 2006.10.14
by railwaylife | 2006-10-14 21:34 | 東急 | Comments(0)

自分を表現する

 自分の考えを思うように表現できないというのはつらい。
 私は自分の考えを話そうとするとき、口に出す前に、自分の中でまとめ直し、言葉を選んで慎重に話そうとする。だから、自分の考えを聞かれたとき、すぐに返答できないことが多い。それで黙り込んでしまう。その間に話は進んでいて、答えようとしたときには話題が変わっていたりする。そうすると質問に対する回答がなく、そのことに関しては考えが何もないように人には思われてしまう。だから、ディスカッションは得意ではない。
 それに比して、プレゼンテーションはわりと得意だ。事前に自分の考えを十分まとめられるからである。資料をしっかりと作り、話すことを頭の中でじっくりとまとめておく。話すときは、ただ資料を棒読みするというのではない。資料に書いていないことも極力話すようにして、聞く人の注意を引き付けるようにする。伝えたいことはまとめておいて、余さず話すようにする。事前に漏れがないように何度も注意する。だから自分の考えはある程度伝わる。
 もっと得意なのは、文章を書いて自分の考えを伝えることだ。文章力はあると思っている。国語の教員である父に、文章を書く癖を付けさせられたからである。親が教員であると他人に言うと、何かと教えてもらえていいねえと言われることが多かったが、試験問題の解き方を教わったりしたことはない。とにかく書く癖を付けさせられただけであった。でも、それが何よりの「教え」であったと今はたいへん感謝している。
 父には特に、旅に出たときの感想を記すようにと教えられた。普段の生活では感じられない旅先での思いを綴るように、九歳の頃から言われていた。だから今では、旅に出ると自然に文章が頭の中にわいてくる。列車に乗って車窓を眺めていると、その窓辺を文字が流れていくように、次々と自分の想いが文章になって浮かんでくる。
 それでずっと旅日記を書いてきた。今でも旅に出れば書いている。そして、それが自分にとっては何より楽しいことになった。わくわくする。
 旅先で綴った想いをつなげて文章にする。それを推敲して、文章が流れるようにしていく。何よりこの工程が楽しい。言葉を付け替えたり、入れ替えたりして、自分の伝えたいことがだんだん形になっていく。文意が通って、読みやすくなる。その作業が楽しい。でもそれは、時間のかかることだ。
 人に話をするときは、推敲するように言葉を選ぶことはできない。何かを聞かれたら、その場ですぐに返さなければいけないのだが、それが難しい。仕事の帰り道、今日のあの時はああいうふうに言えば良かったんだなあと思うことがよくある。だから、自分の考えを素早くまとめて相手に伝える「訓練」をせねばならないと思う。それが社会で生きていくためには必要不可欠なことだ。
 でも、文章は文章で楽しみたい。やはり自分にとって、文章を書くことほど楽しいことはないからである。そういえばこのブログを書くことも文章を書くことである。あまり間を空けないように書かなくてはいけないなとか、うまく書かなければいけないなとか、義務感を感じてしまうことも多いが、もっと楽しめばよいと思う。自分の「得意」な文章を気軽に他者へ発信する手段として楽しめばよい。
by railwaylife | 2006-10-05 21:55 | 生活 | Comments(0)

オジサンの悲哀

 会社からの帰り、大井町線が大岡山駅を発車すると、8500系電車が激しく揺れた。目黒線から大井町線へ通じる渡り線の分岐器を通過するからである。慣れている私は足に力を入れて踏ん張った。となりに立っていたオジサンはバランスを崩し、私の方に倒れてきた。21時過ぎの車内は家路に就いている人たちで混み合っている。オジサンは私の足を踏み、そばにいたOLの肩にぶつかった。OLの連れの同僚が、素早くそのOLの手を引いてオジサンから遠ざけた。
 後ろ向きのオジサンはヨレヨレのスーツを着て、顔色が若干紅かった。立ち直ったオジサンは特に謝りもしなかった。でも、背中を丸めて、申し訳なさそうにしていた。だから私は別になんとも思わなかった。
 だが、二人のOLは「なに、この人」といった冷ややかな目をオジサンに向けていた。オジサンのすぐ横に後ろ向きに立っていたおばさんも振り返り「何やってんのかしら」といった表情で見ている。首をすくめたオジサンの格好は硬直し、私が下車する自由が丘駅に着くまでの間、少しも動かなかった。
by railwaylife | 2006-10-04 22:21 | 生活 | Comments(0)

急行乗車

 早いものでブログを始めて三ヵ月が経った。まだ、よく続いているとは思えない。内容も、手探りのところがある。もっと他者に発信できるようなブログになればよいと思っている。
 先週金曜日の朝は、初めて目黒線の急行に乗車した。急行運転開始前の各駅停車並みに混み合っていた。大岡山駅を出ると、武蔵小山駅まで停車しない。電車は心地よく飛ばし、あっという間に武蔵小山駅に着いた。武蔵小山駅で各駅停車に乗り継ぐ。やはりこちらはガラガラであった。思わずほっとした。
 今朝は地下鉄南北線遅延の煽りを受けて、目黒線の上り電車も遅れた。下車駅の不動前駅で遅延証明書をもらう。会社には五分遅刻してしまった。
 帰りは不動前駅から急行の一本前の各駅停車に乗った。次の武蔵小山駅で後続の急行電車に抜かれる各駅停車だ。武蔵小山駅に着くと、急行に乗り換えるため、ホームに降りた。急行はなかなかやって来なかった。東横線の待ち合わせだと、間髪をいれずに後続の優等列車が来るのだが、目黒線の待ち合わせは間延びしている。その分、のんびりしていると思う。
 大岡山駅まではすぐだったが、乗り継ぎの大井町線の電車がすぐに来なかった。そのうちに、目黒線の後続の各駅停車が到着してしまった。最初に不動前駅から乗車した電車である。急行を利用した意味がなかった。こんなことなら、各駅停車でのんびり来ればよかった。まだまだ、急行の走る新ダイヤには慣れないものである。
by railwaylife | 2006-10-02 22:53 | 東急目黒線 | Comments(0)