カテゴリ:東急1000系( 53 )

1000系真正面

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 こういう写真はあまり得意じゃないし、ほとんど撮らないけれども、東横線1000系の記録として、ここに残しておきたい。

 北千住という行先表示、日比谷線直通という種別表示、すべてがいつか懐かしく感じられることだろう。


東急
1000系電車(1002F) 東急東横線多摩川駅~新丸子駅にて 2013.2.17
by railwaylife | 2013-03-03 12:00 | 東急1000系 | Comments(2)

碑文谷から広尾へ

 お正月が明けてすぐに放送された時代劇「鬼平犯科帳スペシャル」を見ていたときのこと、目黒・碑文谷の場面が映った。この物語はほとんどが江戸市中を舞台にしているだけに、そうやってたまたま家の近所の地名が出てくると嬉しいものであった。

 もっとも、江戸時代の碑文谷は江戸郊外のひなびた農村であり、映し出された風景も竹薮の中であった。盗賊の一味の男を尾けていった密偵がたどり着いたのが碑文谷だった、という場面なのだが、その行き先は竹林に覆われた百姓家で、浪人どもがごろついているようなところであった。ちょっと物騒だなとも思ったが、この時代の目黒の名産はたけのこというくらいであったから、碑文谷という土地の風景をうまく見せているように思えた。

 さて、場面は変わり、その碑文谷の百姓家を出た盗賊の男が向かったのが広尾だったということで、碑文谷にいた密偵や同心たちも広尾へと向かう。そこで映し出された広尾の風景は、賑やかな町家の続くものであった。

 そんな場面の転換に、一緒に見ていたうちの奥さんが「なんで広尾は街なの?」と驚いていた。たしかに、碑文谷の近くに住む身からすれば、碑文谷が竹薮で広尾が町家というのはちょっとショックではある。

 江戸時代の広尾というと、安藤広重の『名所江戸百景』の「広尾ふる川」に描かれた原っぱが代表的な風景であり、のどかさは竹藪の碑文谷とさほど変わらないように思える。だが、江戸期の古地図を見てみると、この辺りには大名の下屋敷や武家屋敷、それに町人の住む町家もあってけっこう建て込んでいたようだ。やはり、碑文谷とは風景がだいぶ違ったことになる。



 さて、こんなふうにして碑文谷と広尾のことを考えていたら、ある電車の存在が思い浮かんできた。

 日比谷線直通電車である。
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 碑文谷から広尾へ直通するこの電車も、来月からは走らなくなる。

 だから、碑文谷から広尾へ向かう密偵や同心たちも、これからは中目黒で電車を一度乗り換えなければならなくなるな、なんて思った。


碑文谷を往く日比谷線直通電車
東急
1000系電車(1007F) 東急東横線学芸大学駅~都立大学駅にて 2013.2.2
by railwaylife | 2013-02-20 22:05 | 東急1000系 | Comments(0)

転線

 程なく消えゆく東横線の日比谷線直通電車をどんなふうに記録するか。

 そんなことをだいぶ以前から考えていたけれども、改めて考えてみれば、一番記憶に残しておきたい場面はやはり、東横線から日比谷線に転線するところではないだろうか。それが、直通電車の証に他ならないからである。

 そう思って、その転線の場面を見に行った。中目黒駅ホームの祐天寺駅側先端である。

 東横線の上り線を来た電車は、渋谷行きであればそのまま直進して4番線へと入る。それが南千住行き、北千住行きの日比谷線直通電車だとホームの手前で転線し3番線へと進入する。そこがまさに直通電車らしいところだろう。

 そんな場面を巧く捉えてみたかったけれど、ホームの先にある線路際の機器が気になってズームを寄せ過ぎ、転線するところなのかどうかよくわからなくなってしまった。
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 機器が入ったって構わないから、もうちょっと引いて撮れば良かった。

 そういう後悔はあったけれど、ようやくにして直通電車の1000系の姿を正面からきちんと捉えられたような気がした。


東急
1000系電車(1001F) 東急東横線中目黒駅にて 2013.1.13
by railwaylife | 2013-01-28 22:20 | 東急1000系 | Comments(0)

延伸ホーム越しの1000系

 地下鉄副都心線との直通運転開始に伴う優等列車10両編成化を前に、東横線中目黒駅ではその両端でホームの延伸工事が進められている。

 特に横浜方の延伸部分は工事の進捗が早く、昨年末には立派な屋根も付いた。何かと編成の端に乗りたがる私としては嬉しいことであった。

 そんな工事の進捗に伴い、駅の風景もだいぶ変わってきた。日比谷線へ直通する1000系電車も、延伸ホームに建つ柱越しに眺めるようになった。
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 以前より見づらくなったのはちょっと残念ではあるが、こういう過渡期の風景はいずれ貴重なものとなるのかもしれない。


東急
1000系電車(1007F) 東急東横線中目黒駅にて 2012.12.30
by railwaylife | 2013-01-15 23:20 | 東急1000系 | Comments(0)

最後の直通

 以前にも書いたことがあるが、毎年、年の瀬になると築地の場外市場へ正月の食料品を買い出しに行くのが恒例になっている。

 最近はあちこちにいわゆる「デパ地下」ができ、わざわざ築地まで出向かなくてもいい食材が手に入るわけであるが、それでも築地に行きたいと思う。それは何より、年が押し詰まったときの場外市場の雰囲気を味わいたいからである。あそこの人ごみに紛れないと、年が暮れた気がしない。幼少の頃よりほぼ毎年築地を訪れてきた私は、そんなふうに思っている。年中行事の一つと言って良いくらいだ。

 そんなわけで、昨年2012年の暮れにも築地へ出かけてきた。

 さて、その築地へ出かけるとなれば、東急東横線で中目黒駅まで出て東京メトロ日比谷線に乗り換えることになる。うまくすれば、日比谷線直通電車で乗り換えなしに築地まで行くこともできる。

 そうやって日比谷線に年の瀬の早朝に乗るというのもまた、毎年恒例のことである。そのときにも独特の雰囲気がある。こちらはすっかり年末年始の休みに入っているのに、まだスーツ姿で出勤する人も乗っていたりする。そういう人たちを見かけると何だか申し訳ない気にもなる。一方で、大きな籠を携えている人がいたりして、同じように築地へ行くんだろうなと思っていると、やはり築地の駅で威勢良く降りて行ったりする。もっとも、最近はそういう籠を持った人を見かけることが少なくなってきた。

 そんな車内の様子を見ながら昨年も築地へ向かい、いつものように場外市場で買い物をした。年末のことゆえ何となく気が急きながら回ったが、しっかりと年の瀬の築地の雰囲気も感じたつもりである。

 そうやって2012年も無事に築地の買い出しを終え、9時過ぎには帰途へ就くこととなった。

 買い込んだものには冷蔵品も多いので帰り道は急がねばならないのだが、何となくとなりの東銀座駅まで歩いてみたくなった。それで、重い買い物袋を肩にしながら晴海通りをぶらぶらしてみた。

 もっとも、東銀座駅は築地から目と鼻の先で、出来上がりつつある歌舞伎座ビルの足下まで行けば駅の入口が見えてくる。

 そこから地下に潜ってホームへ行くと、案内表示には次の電車の行先が「武蔵小杉」と表示されていた。東横線への直通電車である。

 特に時刻表を調べたわけでもないのに直通電車に行き当たると気分がいいものである。これで乗り換えなしに帰れる。そう思いながら、やって来た東急1000系電車に乗り込み、その硬い椅子に座った。

 そのとき、あることに気付いた。それは、もし来年以降も年末に築地へ行けたとしても、その行き帰りにこうして直通電車を利用することはない、ということだ。東横線と日比谷線の直通電車は2013年の春で運転取り止めとなるからである。それでこれは「最後の直通」だなと思い、感慨深くその乗車の時を過ごした。

 そうしているうち、この直通電車の姿を写真に残しておきたいと思い立った。そして、その写真を撮るなら中目黒駅がいいと思った。

 その想いのままに、中目黒駅に着くと電車を降りた。そして、小雨の中を東横線へと進入して行く1000系電車を静かに見送った。
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 この後、後続の各駅停車に乗って帰った。その電車に揺られているうち、なんで私は中目黒駅で直通電車を降りてしまったのだろうと悔やまれた。最後の直通なら築地から一本で帰るさまをしっかりと味わえば良かったという気がしてきたからである。

 でも、今にして思えば、直通電車を乗り通したとか乗り通さなかったとかいうことはもうどうでもいい。それよりも、こうしてそのときの思い出を綴っているというのが何より楽しいことである。


東急
1000系電車(1001F) 東急東横線中目黒駅~祐天寺駅にて 2012.12.30
by railwaylife | 2013-01-09 22:40 | 東急1000系 | Comments(0)

1000系の撮り方2

 消えゆく東横線の日比谷線直通電車を記録するなら、東急1000系の前面や側面に掲げられた「日比谷線直通」という表示や「北千住」「南千住」などといった行先表示を撮影しておくべきだ。

 そう思いつつも、種別表示や行先表示はおろか、その車体の表情もよくわからないような夕暮れ時に嬉々として1000系を撮ってしまっていた。

 そのことは以前の「1000系の撮り方」という記事に載せたとおりであるが、一週間後にまた懲りずに似たような風景を捉えては喜んでいる私がいた。
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東急
1000系電車 東急東横線多摩川駅~新丸子駅にて 2012.11.3
by railwaylife | 2012-11-26 21:50 | 東急1000系 | Comments(0)

1000系の撮り方

 来年3月で東急東横線の日比谷線直通電車が運転されなくなることから、現在その任に就いている東急1000系電車は東横線から姿を消すものだと思っている。そのような発表が正式にあったわけではないが、たぶんそうなるのだろうなと思っている。

 その残り僅かな東横線1000系の姿を、どのように記録しておくか。

 そう考えたとき、すぐに思い浮かぶのはやはり、前面や側面に掲げられた「日比谷線直通」という種別表示や「北千住」「南千住」などといった行先表示を撮影しておくことであろう。それが、日比谷線直通電車であったことの何よりの証だからである。

 そうは思いつつも、どうも私はふつうに編成写真などを撮る気があまりせず、ついついこういう1000系の風景を捉えてしまう。
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 でも、こうやって撮る方が、行先表示や種別表示をしっかり捉えなくてはなどと緊張することもなく、気楽に1000系を撮ることができるものである。


東急
1000系電車 東急東横線多摩川駅~新丸子駅にて 2012.10.27
by railwaylife | 2012-11-15 21:45 | 東急1000系 | Comments(0)

富士見夕景05 たそがれ1000系

 先の「ついに独壇場」という記事に書いた通り、私が多摩川へ「富士見夕景」を眺めに行った2011年10月16日は、東急東横線に9000系電車がまったく走っていない日であった。

 だが、多摩川べりで東横線の風景を眺めている間、私はその事実を知らなかった。だから、目の前の夕景の中に9000系が現れるのをひたすら待っていた。しかし、9000系は私の憧れる風景の中に、現れるはずもなかった。

 ただ一度だけ、9000系が来たのではないかと想わせる瞬間があった。それは、日比谷線直通の1000系電車が現れたときである。

 1000形の顔かたちは、9000系とほぼ同じである。車体のデザインも共通している。ただ、1000系は9000系より車体の長さが短い。日比谷線のホームの長さに合わせてあるからである。それで何となく編成全体が9000系よりも小ぢんまりとまとまっている印象がある。

 橋梁を渡って近付いて来た電車にそんな違和感を得た私は、すぐに「1000系だったか」という残念な気持ちに変わっていた。

 それでも私は、1000系の姿に9000系の面影を求め、その夕景を楽しんでいた。
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 頻りに通る5000系列が、白く小さな前照灯を鋭く輝かせて過ぎ行く中で、1000系だけは黄色い大きな目をたそがれの暗がりの中に淡く浮かび上がらせながら、勇ましく過ぎて行ったものである。


東急
1000系電車 東急東横線多摩川駅~新丸子駅にて 2011.10.16
by railwaylife | 2012-10-19 22:30 | 東急1000系 | Comments(0)

ヒガンバナ、タマガワセン

 彼岸花という花に異様な執着心のある私はこの時期、日常の街中のあちらこちらにその紅色を探し出しては眺め、楽しんでいる。

 別にたくさん咲いてなくていい。一輪でも二輪でもいい。ちょっとでもその紅色があるだけで、嬉しくて仕方のないものである。

 そんなことでこの花を探し回っているうち、線路際にも咲いているところを見つけた。
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 線路際、と言うにはちょっと離れていたかもしれないが、その紅色越しに東急多摩川線の電車を見送ることができた。

 この短い路線にも少し秋を感じられたかな、と思えた瞬間であった。


東急
1000系電車(1017F) 東急多摩川線多摩川駅~沼部駅にて 2012.10.4
by railwaylife | 2012-10-07 23:00 | 東急1000系 | Comments(0)

1000系のゆくえ

 東急東横線と東京メトロ副都心線の直通運転開始に関する正式発表で東横線に日比谷線直通電車がなくなることを知って動転し、昨日は「さらば03系」などという記事を載せてしまったが、東京メトロ03系以外にもう一つ注目すべき車両があった。     

 03系とともに、東横線で日比谷線直通電車の任に就いている東急1000系である。

 日比谷線直通電車がなくなると、この車両も東横線から去ってしまうのではないだろうか。03系同様に車体の長さが他の車両より短くドアの数も少なく、輸送力の上でも、またホームドア設置を推進していく上でもネックとなるからである。

 そうなると、他線へ転用されるしかないが、東急線内ではもはや行き場なしといった感じである。

 同じ形式が活躍している路線として多摩川線・池上線があるが、この両線には7000系という新型が導入されつつあり、今さら旧来の1000系が入る余地はない。

 それに、同じ1000系が走っていると言っても多摩川線・池上線は3両編成である。残念ながら8両編成の日比谷線直通電車は、単に5両抜いたからと言ってすぐに3両編成で走れるものでもない。日比谷線直通用の1000系は先頭車が付随車で、モーターが載っていない。だから、3両編成で走らせるためにはモーターのある中間車に先頭車の顔を移植しなければいけないはずである。そこまでして多摩川線・池上線に転用するよりは、新型の7000系を増やしていって旧型を淘汰した方がよさそうである。

 というわけで、やはり東急線内に1000系の行き場はなさそうなので、あとは地方の中小私鉄へ譲渡するという道になる。

 実際、同じ1000系のうち、多摩川線・池上線用の車両の一部はすでに長野の上田電鉄や三重の伊賀鉄道へ譲渡されたという実績がある。車体が短く小回りも利くから、輸送量の少ない中小私鉄にはフィットするのだろう。ただ、やはり編成を短くしなければならないから、電動車への顔の移植は必要だろう。

 それでも、過去に東急から中小私鉄へ譲渡されていった旧7000系や7200系がそろそろ置き換えの時期に来ているだろうから、これから余剰となる日比谷線直通用1000系は、まさに引く手数多なのではないだろうか。





 さて、そんな今後の去就の予想についてはこのくらいにして、今はまだ東横線で活躍している1000系に目を向けてみたい。

 地元を走る最も身近な路線として、最近はその風景を熱心に楽しんでいるから、東横線の1000系の姿は今まで何度となく見たり撮ったりしてきた。

 それで今回、こうして1000系のことを綴りたいと思ったとき、そこに添える適当な写真はないかと思って過去に撮ったものを漁ってみた。すると、驚くべきことがあった。

 決して少なくない1000系の写真のほとんどが、ボケたりブレたりしていた。同じときに撮っている5000系列や9000系、そして東京メトロの03系などはわりとしっかり撮れているのにである。

 これは、私がいかに1000系に対して思い入れを持っていなかったかということである。相当気を抜いて撮っていたのだろう。

 もちろん、気楽に撮った方がかえって巧く撮れるということもあるが、1000系の場合は気を抜き過ぎであった。それを今回改めて知ることとなり、何だか申し訳ないような気さえしてきた。

 でも、03系同様に少なくともまだあと8ヵ月くらいは東横線を走っているのだから、これからはもうちょっと気を入れて1000系を捉えてみようかなと思う。無論それも、別になくなるかもしれないから記録しておくというわけではなく、目の前の一瞬一瞬を楽しむためだけにである。





 ところで、惨憺たる私の1000系の記録の中でも、かろうじてまともな写真が一枚見つかった。

 ただ、ほとんどシルエットだけなので、1000系なのかどうかいまいち判然としない。でも、よく見れば3ドアであることもわかるし、車両の長さが短いという特徴も看てとれる。
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 それに、ふつうのヘンセーシャシンを撮るより、こういう風景を眺める方が私には楽しい。

 だからこれからもこうして、1000系のある風景をただただ楽しんでいけば良いと思う。

 いつかなくなる風景としてではなく、今ある風景としてである。


東急
1000系電車 東急東横線多摩川駅~新丸子駅にて 2011.12.4
by railwaylife | 2012-07-25 23:47 | 東急1000系 | Comments(0)