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 地名の付かない駅名には、重みがある。例えば奥羽本線の「峠」駅だ。険峻な板谷峠の途中にある。その駅名の響きには「ここは峠だ」という強い主張が感じられる。

 栃木県の烏山線にもそういう駅がある。終着駅烏山の一つ手前にある「滝」駅である。確かに、駅の近くには滝がある。そこには「龍門の滝」という立派な名前があるのに、駅名は「滝」だけだ。ここも「峠」駅同様に「滝があるぞ」という強いメッセージを感じる。

 列車から滝は見えないが、滝の下からは列車が見える。眺めていると、列車は滝を渡って行くようであった。

 この龍門の滝には、大蛇が住むという言い伝えがある。落ちてくる水の流れを見つめていると、その白い筋が蛇のようにも見えてきた。


烏山線 滝駅~烏山駅にて 2007.9.4



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by railwaylife | 2007-09-04 23:19 | JR東日本 | Comments(0)
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