東急電車時刻表

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 東急線の各駅で電車時刻表が配布され始めた。私は職場の最寄り駅ですかさず入手した。B5サイズで厚さは8ミリあった。立派な冊子だが、無料である。
 昔、といっても二十年くらい前のことだが、東急線の時刻表は駅の売店で売っていて、300円くらいした。縦長のサイズで、今のものより小さかったのに、その値段であった。幼い私は、その冊子がボロボロになるくらい時刻表を眺めていた。追い抜きをする急行の列と、追い抜かれる各駅停車の列が、待ち合わせの駅でたすきがけに入れ替わり、列車が時系列的に並ぶよう工夫されていたのが斬新で印象的であった。
 今の時刻表はどうなっているのかと見てみると、列車はたすきがけになっていなかった。それでも、表の字体が見慣れているJTBの時刻表に酷似していたので見易かった。

 さて今回時刻表が配布されたのは、田園都市線の時刻が来る4月5日で改正となるからである。準急という種別が登場するという。朝ラッシュ時の上り急行電車が、この準急という種別に変わることになっている。
 これは、混雑の激しい二子玉川駅-渋谷駅間で従来の急行を各駅停車とし、ダイヤ通りの運転を確保するためである。ラッシュ時は、人々が少しでも早く目的地にたどり着きたいと思う余り、急行電車に乗客が集中してしまう。そのため電車の運行に遅延が発生し、結果的には目的地のたどり着くのが遅くなっている。
 この慢性的な遅延を改善すべく、東急電鉄は優等列車を区間的に廃止し、乗客を均等に分散させる措置を取ったわけである。区間的とはいえ、優等列車を各駅停車にするとは思い切った施策だ。ただ、これで本当に遅れが解消できるのか、今後注目したい。

 それにしても、東急線に準急が登場するとは思わなかった。東急沿線で育った私にとって、準急は馴染みの薄い列車種別である。小田急には昔から準急があったがあまり見る機会がなかったし、国鉄にもかつて準急があったが、私が物心付いたときにはもう存在しなくなっていた。それがこの時代になって東急に登場するとは驚きである。
 これで東急には、全線合わせると「各停」「準急」「急行」「通勤特急」「特急」という種別が存在することになる。最近は各鉄道会社とも列車種別が増え、わかりにくくなった。各社は「各駅停車」「快速」「特別快速」「準急」「急行」「快速急行」「準特急」「特急」「快速特急」などの種別を導入し、乗客の需要に応えようとしている。
 少しでも速く、しかも時刻通りに、というのは難しい課題である。
by railwaylife | 2007-03-26 23:30 | 東急 | Comments(0)
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