2019年の夏は、これといって印象に残る出来事のない夏であった。夏らしい風景を眺める旅にも出なかった。ただただ慌ただしい日々が続いていた。それでこの夏は、単に「暑い毎日が続いていた日々」になってしまった。
そんな、2019年の夏が終わる瞬間を目にした。 8月最後の日、日が暮れていくさまをじっと見ていた。
別に8月が終わるからと言って夏が終わるわけではないけれど、子供の頃に「夏休み最後の日」として刷り込まれただけに、今でもこの日で夏が終わるような気がしてならない。
そんな日の夕暮れ時、このまま夏が終わっていいのか、そう私に問いかけるようにして、残照がいつまでも空と川面にあった。
埼玉高速鉄道
2000系電車 東急目黒線多摩川駅~新丸子駅にて 2019.8.31