青各停・緑各停

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 青各停に、緑各停。

 東急大井町線を利用しない人には何のことかよくわからず、まるで赤パジャマ青パジャマ黄パジャマのような早口言葉にすら聞こえるかもしれない。

 いや、大井町線を利用する人でも、この青各停と緑各停の違いはごく一部の人にしか関係してこないことである。

 青各停というのは、始発の大井町から終着の溝の口までの間のすべての駅に停車する列車のことを指す。一方、緑各停というのは、田園都市線に乗り入れている二子玉川から溝の口の間で、途中の二子新地と高津に停まらない列車のことを指す。だから、その二駅で乗降しない利用客には両者の違いが影響しないことになる。

 もっとも、二駅を通過するしないで所要時間に多少の差はあるので、大井町から溝の口方面へ向かう電車ではこの識別は大事になってくると思う。とは言え、二子玉川までの間に下車してしまう利用客には不要な情報である。

 もっと不要なのは大井町方面へ向かう電車の場合である。二子玉川から先の区間では、青各停だろうが緑各停だろうが何の違いもない。前から不思議に思っていたのだが、この区間で各停の色の違いを表記する理由は何なのだろうか。最近ではご丁寧に各駅の案内表示でもその違いをフルカラーで鮮明に表している。それを見てせいぜいできることと言えば、緑各停なら「そうか、この電車は二子新地・高津の両駅には停まらず、複々線の内側を急行並みにすっ飛ばしてきたんだな」と想いを馳せるくらいだし、青各停なら「お、この電車は二子の橋梁上で田園都市線から大井町線への渡り線を通って来たんだな」と想ってみるくらいである。他に何か使いようがあるだろうか。

 いや、こんなことを考えているのはきっと私くらいなのだろう。他の利用客はみな、各停か急行かの識別ができれば良くて、各停が青でも緑でも気にならないのかもしれない。かえって各停の表示を他の色に統一したりしたら、その方が混乱してしまう可能性がある。

 だから私も、そっとしておくことにしよう。


東急
9000系電車(9002F) 東急大井町線二子玉川駅~二子新地駅にて 2018.11.19
by railwaylife | 2019-02-17 18:00 | 東急9000系 | Comments(0)
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