都営カラー

 都電の車両は最近、カラフルになった。

 従来の8800形に加え、新型の8900形も車両ごとに車体の色が異なっている。また、7000形のリニューアル車である7700形にも、いくつかの色がある。

 おかげで都電を眺めるときには、次にどんな色の来る電車が来るだろうかという楽しみが増えた。

 一方で、7000形や8500形などの都営オリジナルカラーとでもいうべき車両は少数派になった。

 クリーム色の地に鮮やかなグリーンの帯を巻いた車両である。
都営カラー_f0113552_23104597.jpg
 これは、都営バスのカラーとも共通するものである。この鮮やかなグリーンは、イチョウの葉をかたどった東京都のマークにも使われているし、都のカラーとも言えるのだろう。

 もっとも、このクリーム色とグリーンの車体をオリジナルと呼ぶには語弊があるのかもしれない。都営のバスも路面電車も、もともとは黄色のボディに赤や青の帯を巻いたものであった。

 そのカラーがクリーム色とグリーンに変わったのはもう三十年以上前のことだと思う。近所を走る都営バスがその色に変わったときには衝撃があったが、何とも爽やかにも感じられたものであった。

 だから、都電に都営カラーが減ってきたことはちょっと寂しい。

 それにしても、今の都営カラーが登場した当時のことを懐かしむとは、自分も歳を取ったんだなあとしみじみした気持ちになってしまった。


都電
8500形電車 都電荒川線鬼子母神前電停~学習院下電停にて 2016.12.24
by railwaylife | 2017-02-03 23:20 | 路面電車 | Comments(0)
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