コルゲート外板

 京王3000系の外観の特徴の一つとして、側面にあるコルゲート外板が挙げられる。
コルゲート外板_f0113552_22522589.jpg
 車体側面を装飾しているこのコルゲート外板は、東急車輛製造のステンレスカーの特徴である。東急車輛がステンレスカー製造の技術を学んだアメリカ・バッド社の象徴的なデザインだそうだ。

 考えてみると私の幼い頃、身の回りの車両はコルゲート外板を備えた車両ばかりであった。この京王3000系はもちろん、地元東急の7000系、7200系、8000系、8500系など、みなコルゲート外板付きであった。


 このドア際や車端部にある凹みの処理が何とも言えず好きで、その感触を昔から得てみたかったけれど、駅に停まっている車両でも触るのはちょっと憚られた。
コルゲート外板_f0113552_22542417.jpg
 でもこの博物館の展示車両では触っても大丈夫かなと思った。特に展示車両でも「手を触れないでください」というようなことは書いていなかった。それで恐る恐る触れてみた。曲線のところに、何とも言えぬ心地良い触り心地があった。

 さて、このコルゲート外板は、軽量ステンレスの車体が登場するとともに使われなくなっていったのだが、まだ現役で走っている車両で装着しているものもある。

 その一つが、いま地元の東横線でも走っている東武9000系である。

 その東武9000系に今、ただならぬ思い入れを持つようになったのは、このコルゲート外板に対する愛着と懐かしさと憧れから来ているのではないかという気がしてきた。


京王
3000系電車 京王れーるランドにて 2014.10.24
by railwaylife | 2015-11-30 23:00 | 京王井の頭線 | Comments(0)
<< パノラミックウィンドウ 記憶の中か歴史の中か >>