桜2015

 以前にも書いたことがあるかもしれないが、私は文章を「書き散らす」タイプである。一つの文章にじっくりと向き合い、初めから終わりまでを継続的に書き上げるのではなく、いろいろな文章を同時並行で書いていく。たとえば、ある文章を書いていて行き詰まり、どうもうまくまとまらないという気がしたら、それを書くのはやめて別の書きかけの文章の続きを書く。その書きかけの文章もまた、以前に行き詰まって放り出しておいたものだったりするのだが、時間を置いてみると続きがすらすらと書けたりするものである。

 こういう書き方は一見非効率だが、文章に行き詰まる時間がないのでいいかなと思っている。そして、そうやって少しずつ書き進めていくことで、気が付くと書きたかったものがけっこう書けていたりするものである。

 もちろん、ある文章に正面から向き合って、行き詰ったときでも「う~ん」などと唸りながら時間をかけて書き進めていくのが理想ではある。しかし、そうやって文章にじっくり向き合う時間が最近はなかなかないから、日常の隙間に書けるものから書いていくことになる。

 ただ、そうすると、書きたいもののうちのどれから書き上がるかは自分でもわからない。本来であれば、時系列に古いものから書き上げていった方が良いのだが、そううまくはいかない。

 そんなわけでこのブログに掲載する記事の順序も、文書の書き上がってまとまったものからということになる。

 本当は、この後は「2014-15秋冬コレクション」の続きを掲載していこうと思ったのだが、その文章はまだまとめ切れていない。

 そうこうしている間に、もっと最近の話題が書き上がってしまった。

 今年の桜の花に関する話題である。

 そこでこれからしばらくは「2014-15秋冬コレクション」の続きをまとめる時間稼ぎのため、桜の特集を掲載したい。

 もちろん時間稼ぎと言っても、桜の記事も「2014-15秋冬コレクション」と同じように、いや、それ以上に私にとって大切な記録である。

 それをひとつひとつ大事に掲載していきたい。



 ところで私は、昔から桜の花には相当の執着がある。それで毎年、できるだけ多くの場所でできるだけ多くの桜の花を目にしたいと思うことになる。

 だが、桜の花の咲いている時期は実に短い。また、年度の変わり目で慌ただしい時期でもある。だから実際はごく限られた場所の桜の花しか見ることができない。

 その限られた時間の中で、どこの桜の花を見るか。

 それは、名所の桜でもない。絶景とされるような桜でもない。

 毎年のようにその咲き散りを目にしている、身近な場所の桜である。

 もちろん、今まで目にしたこのない桜を初めて目にすることができたら嬉しいだろう。有名な場所の美しい桜を目にすることができたら嬉しいだろう。

 でも、たとえそういう場所の花が見られたとしても、日常の中に咲く桜の花が十分に見られなかったとしたら、それは悲しい。

 今まで春が来るたび見てきた桜が今年も無事に咲くのを見られる。それが何よりもありがたいことである。そんな想いで、この2015年も身近な桜ばかりを見て回った。ほとんどがすでにこのブログにも登場している場所の風景だと思うが、そういう場所の風景をまた今年も重ねられることが本当に嬉しい。

 そんな想いも込めながら、これから桜の花の風景を載せていきたい。
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by railwaylife | 2015-05-23 22:10 | | Comments(0)
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