小田急線の多摩川橋梁へ出かけた休日の午後、最初はどんよりとしていた空が夕刻には晴れ上がり、夕日が橋梁上の電車を妖しく照らされるようになった。
そんな夕日に照らされ鈍く光る電車の姿を見送りたくて、しばし川原に佇んだ。
やがて橋梁上に現れたのは、多摩急行の東京メトロ16000系であった。
前面に丸みを帯びたこの車両は、鈍く光るにふさわしいように思えて、嬉々としてその姿を出迎えた。
見送ってから気付いたが、以前にも夕刻にこの場所で16000系の同じような姿を眺めたことがあったような気がしてきた。
でも、まあ良い。夕刻の光と戯れただけで楽しいものであった。
東京メトロ
16000系電車 小田急小田原線和泉多摩川駅~登戸駅にて 2015.3.14関連記事「輝けメトロ」