勾配の10両編成

 京王線明大前駅は、井の頭線の敷かれた谷を跨ぐようにして作られている。

 開業当初は地形に忠実に線路が敷かれていたようだが、今は谷を上り下りすることはない。

 それでも、駅を出てから下高井戸駅方面に向かっては、少しだけ谷から上がって行くことになる。

 さらに、線路はその先で別の谷へ下ることになる。

 この谷は、下高井戸駅近くにある松原弁天児童公園付近を水源とする北沢川支流の谷である。

 松原弁天児童公園は、その名に「弁天」と付く通り、かつては弁天様の祀られていたところである。

 弁天様と言えば水の神様である。つまり、ここには水があった。北沢川支流の水源となっていた池である。

 京王線は下高井戸駅到着直前にこの公園をかすめているので、そこへ向かって線路も下り勾配となっている。

 そんな、明大前駅からの上り下りが、長い10両編成の往くさまを眺めているとよくわかる。
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京王
8000系電車 京王線明大前駅~下高井戸駅にて 2014.10.24
by railwaylife | 2015-01-15 23:25 | 京王 | Comments(0)
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