ある場所の桜花が、いつが一番見頃で、いつが一番綺麗に見えるかなんていうことはわからない。仮にわかったところで、その一番良い眺めのときに自分がその場所へ行けるかどうかもわからない。
例えばこの多摩川橋梁近くの桜花のところで、花が咲いてからずっと誰かが四六時中見張っていたとする。そして花が満開になり、しかもその背後の空が雲一つなく青く澄んだときに「今ですよ」と私に連絡してくれたとする。
そしてそのとき、自分の抱えている公私の用のすべてを肩代わりしてくれる誰かがまた他にいて「行って来なさい」と肩を押してくれたとする。
そんなことがあったなら、いくらでも一番良い眺めのときに見に来てやる。
でも、現実にはそういうことがあるわけないのだから、自分が行けるときに、目の前にある花を目一杯楽しむことだ。
東急
5080系電車(5186F・5190F) 東急目黒線多摩川駅~新丸子駅にて 2014.3.29