8CARS

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 東横線5050系の先頭車両には、ここ一ヵ月ほどで次々と「8CARS」のマークが貼られた。

 編成の先頭にその両数が表記されるのは、一つの路線に異なる両数の編成が存在するということの証である。副都心線との直通運転開始により、いよいよ東横線にも10両編成の電車が走ることになる。

 これまで長らくすべての編成が8両で統一されてきたことを考えると、10両編成の登場も東横線にとっては大きな変化である。これから優等列車に乗るときは、8両なのか10両なのか気にしなければならなくなる。

 ただ、そういう乗客側にとっての煩わしさは、微々たるものであると思う。

 一番大変なのは、運転士さんではないだろうか。

 10両編成が導入されることになり、いくつもの駅でホームが延伸され停止位置も変わることになる。また、8両編成と10両編成で停止位置が異なる駅も出てくるだろう。そうなると、運転士さんは停止位置を覚え直さなければならなくなると思う。

 おそらく運転士さんは、各駅の停止位置を体で覚えているのではないだろうか。また、何かを目印にしてブレーキの具合を決めたりしているかもしれない。たとえば、ホームから数えて何本前の架線柱に差し掛かったらブレーキをいくつ入れるとか、線路際の防音壁にある傷に差し掛かったらブレーキをいくつにするとかいった感じである。

 停止位置が変わってしまったら、それらのタイミングがすべて変わってしまうことになる。また、乗り入れしてくる他社の車両も多いので、それぞれの車両によってブレーキのかけ方や速度の出し方も微妙に変わってくるだろう。

 そんなことを想像すると、この変化は運転士さんにとっては苦労の多いことになると思う。

 だから、副都心線との直通運転開始後は、多少電車が「カクン」となっても驚かず、運転士さんの苦労を想うようにしたい。


東急
5050系電車(5161F) 東急東横線学芸大学駅~都立大学駅にて 2013.2.12
by railwaylife | 2013-03-10 21:35 | 東急5000系列 | Comments(0)
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