梅雨の晴れ間の夕暮れ

 梅雨時の日曜日、午後になって梅雨の晴れ間が見えてきた。

 それは夕方になっても続き、西の空が夕暮れ色に染まり始めた。

 そんな夕空の下にある鉄道風景を眺めてみたいと、近所への買い物の途中に線路際に立ち寄った。

 運用も何も調べていなかったが、まるで計ったように、そこへ9000系がやって来た。そして、また一つこの車両の風景を得ることができた。
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 ただ、この場所から見える夕空は、期待していたほど巧い具合に染まっているものではなかった。何とも中途半端な空の色であった。思っていたよりすっきりしていなかったからだろう。

 そもそも、梅雨の晴れ間の夕暮れには趣がないと思った。

 冬の夕暮れには、大気がピリッとして引き締まった感じがある。

 春の夕暮れには、日中の温かみが残ってほんわりとした感じがある。

 夏の夕暮れには、燃え盛るような日中の熱気が空に投影されている感じがある。

 秋の夕暮れには、涼やかさと寂しさの混ざった感じがある。

 だが、梅雨時の夕暮れには、冷気も熱気も温かみも涼やかさもない。ただジメッとした湿気があるだけで、趣がない。

 でも、そんな夕暮れも、季節の移ろいの中にある風景の大切な一つである。

 そして、そんな夕暮れ時を往く9000系の姿も、この車両が在る風景の中の大切な一つである。

 そんな想いを込めて、この風景を大事にしておきたい。


東急
9000系電車(9005F) 東急東横線学芸大学駅~都立大学駅にて 2012.6.17
by railwaylife | 2012-07-14 21:49 | 東急9000系 | Comments(0)
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