かいじ102号の春2012

 その場所の桜は、満を持して見に行くという感じであった。

 満開になり、そろそろ散ろうかという頃になって初めて「行こう」と決め行ってみた。



 思い入れの深い、中央本線東中野駅先の桜並木である。



 以前、荻窪の職場に通っていた頃には、通勤で毎日のように通っていたので、ここの風景の変化が手に取るようにわかった。それで、見たい風景が現れたのを確認し、翌日などに降り立ってじっくりと見ることができた。

 しかし、職場が新宿へ移ってしまった今は、毎日のように通るわけにもいかず、日々の変化を知ることもできない。だからもう、ピンポイントで「この日だ」と決めてそこへ行ってみるしかない。

 そういうわけで今年は、花が咲き揃うのを十分に待ち、もうだいぶ咲いただろうというところを狙って初めて行ってみた。そして、思い描いていた風景を目にすることができた。



 並木の桜は、すでにたわわになって咲いており桜色の山並を作っていた。鈍い朝日を浴びたその花の列は遠くが白くぼんやりと見え、花霞となっていた。自然と息を呑み、それを嘆息するような風景が、そこにはあった。

 その並木を通勤電車が幾本もかすめてゆくのを見送るうち、来るべき列車がやって来た。

 それを、型通りにはめ込んで捉えてみた。
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 何の芸もないありきたりの撮り方であったが、これが私の一番見たかった風景である。


E257系電車特急「かいじ」102号 中央本線東中野駅~中野駅にて 2012.4.10


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by railwaylife | 2012-04-14 23:56 | 中央本線 | Comments(2)
Commented by mattiew at 2012-04-16 21:40 x
こんばんは。

都会の中で、ここの桜はいつみてもいいと思います。
桜にE257系がマッチしていると思います。
人気スポットだと思いますが撮影者はたくさんいましたか?
桜が終わってしまいましたが、その後の若葉も綺麗かなと思いますが…。
Commented by railwaylife at 2012-04-16 23:08
mattiewさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

この桜並木を通る列車で一番桜に合うのはこのE257系かな、と私も思っています。

この日は朝に行ったので、撮影されている方は2、3人でしたが、満開の頃の休日に行くと10人近くいらっしゃったりしますね。

そうですね、これからは若葉も美しく見られると思うので、時期を見てその風景をまたお伝えできればと思っております。
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