オシロイバナ東横線

 オシロイバナは夏から秋にかけての花であるが、私はこの花を見ると、何となく夏も終わるなあという気がしてくる。

 そんなオシロイバナは、けっこう線路際に咲いていたりするものである。それで以前から、このオシロイバナ越しに列車を捉え、晩夏の鉄道風景を表現したいと考えていた。

 だが、オシロイバナの花はわりと小さく、あまり絵にならないなあと思いつつ、この花越しに列車が往く風景を巧く捉えられずにいた。

 そして今年もまたこのオシロイバナが花をつける時期となり、線路際にもその紅い花が目立つようになってきた。

 そんなあるとき、東急東横線で横浜へ向かっている途中、車窓にオシロイバナがやけに目に付く場所があった。ずいぶんと多くの花があるように見えた。それでその場所が妙に気になり、翌日に早速そこへ行ってみた。花越しの列車が巧く捉えられるかどうかは別として、たくさんのオシロイバナをじっくりと見てみたいと思ったからである。

 よく晴れて暑かったその日、オシロイバナの見えた場所へ行ってみると、車窓に見えたほど、たくさんの花があるようには感じられなかった。動いている車窓風景というのは一瞬なので、対象がはっきりと見えていないこともある。でもそれが脳裏に強く焼き付いたりすると、風景が自分の頭の中で勝手に誇張されてしまったりするものである。

 この場所のオシロイバナも、私の頭の中でその花の数が増やされてしまったような気がしたが、せっかくここへ来たので、オシロイバナ越しの電車というのを少し狙ってみることにした。

 線路の手前にある花を強調して、花越しの電車を撮ってみた。
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 しかし、オシロイバナを見に来るには暑過ぎた。日がギンギンと照り付けてきて私自身も暑かったし、花もしょぼくれていた。もう少し時間帯を選んで、また線路際のオシロイバナを楽しんでみたいと思う。


東急5050系電車(5168F・5158F) 東急東横線菊名駅~妙蓮寺駅にて 2011.8.12

by railwaylife | 2011-08-22 23:34 | 東急5000系列 | Comments(0)
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