夏空をもとめて

 一週間ほど前に梅雨が明けて以来、私は夏空が広く見える風景を探していた。

 しかし、都会のビルの谷間で這いつくばるようにして日常を生きる私には、なかなかそういう風景が見えて来なかった。

 空を狭くするビルに向かって私は、こんなものなければいいのに、とさえ思ったが、そのビルで生み出される経済活動によって自分は生かされているのだから、仕方のないことではあった。

 それで、ビルのない空間を探し、そこに広がる夏空を眺めた。
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 ところで、夏空、といえばやはりこういう青い空と白い雲のあるさまのことを指すが、私の見たい夏空は、こんな空だけではない。

 夏の太陽を覆い隠す雲が、強い日差しで突き破られそうな空も、夏空である。
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 不気味な雷雲が広がる暗い空も、夏空である。

 白く曇って、ただ蒸し暑いだけになり、夾竹桃や百日紅みたいな色の濃い花の表情を陰鬱にする空も、夏空である。

 そんな夏空のすべてを、私は眺め、夏を精一杯に感じたい。

 そして、その夏空の下を往く列車の姿も、たくさん眺めたい。
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湘南新宿ラインE231系電車 山手貨物線恵比寿駅~渋谷駅にて 2011.7.14

by railwaylife | 2011-07-19 07:36 | 湘南新宿ライン | Comments(0)
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