イチョウ、世田谷線

 昨日の午後、用事があって、一ヵ月半ぶりに東急世田谷線に乗った。

 世田谷駅で下車し、踏切を渡りながら線路の行く手を見遣ると、隣駅のホーム越しに、イチョウの濃い黄色が望めた。

 用事が済んでから、その隣駅の上町駅まで歩いてみた。

 世田谷駅で下車したばかりの私が、肉眼でその上町駅のイチョウを確認できたのだから、駅間距離は高が知れている。上町駅にはすぐに着いた。

 私が見つけた黄色は、世田谷通り沿いのイチョウ並木だとわかった。ちょうど駅前に世田谷通りを跨ぐ歩道橋があり、その橋上から並木がよく見えた。
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 クリスマスまであと数日、正月も「もういくつ寝ると」と数えるくらいのところまで歳が押し詰まっているのに、都会のイチョウはまだこうして晩秋を謳歌している。やっぱり、季節がおかしい。

 特に、この世田谷通りのような幹線道路沿いの並木の色付きが遅いように思う。車の交通量の多さ、排気ガス、眩しい街路灯など、いろいろなものがイチョウの季節を狂わせているのではないだろうか。

 そんなイチョウ越しに往く、世田谷線の電車を見送った。
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 色とりどりの電車が、黄色を見ながら次々に上町駅を後にして行く。
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 晩秋と言ってよいのか、初冬と言ってよいのかわからないが、私はまた新たな世田谷線の風景を、手に入れた。


東急世田谷線世田谷駅~上町駅にて 2010.12.18

by railwaylife | 2010-12-19 23:06 | 東急世田谷線 | Comments(0)
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