タチアオイ、線路際

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 先月、鎌倉へあじさいを見に行ったときに、道中の車内で窓外を眺めていた妻が「タチアオイがきれいね」と言った。それで私も車窓を見て、二人でタチアオイを見送った。

 タチアオイというのは、ヒョロヒョロと草丈が長くて、赤や白やピンクの小さな花を付けるものだが、それまで私は、ほとんど気にしたことがない花であった。しかし、このときの妻の一言がきっかけで、私はにわかにタチアオイに注目するようになった。

 気をつけて見てみると、このタチアオイは、街中にけっこう咲いているものであった。それから、線路際にもあった。それで私は「あじさい列車」のように「タチアオイ列車」も捉えてみた。

 そしてときに私は、いつのまにか「あじさい列車」の追っかけを忘れ、この「タチアオイ列車」に夢中になることさえあった。

 しかし、それは無理もないことである。タチアオイは別名「梅雨葵」ともいい、まさに梅雨時の花だからである。あじさいと見頃が同じだと言える。

 ただ、タチアオイの花期はあじさいよりずっと長く、八月くらいまでもつようである。

 だから私はいま、夏空の下でこのヒョロっとしたタチアオイを眺めることが、楽しみになっている。 


1・2枚目 京王井の頭線東松原駅~明大前駅にて 2010.6.22
3・4枚目 東急多摩川線沼部駅~鵜の木駅にて 2010.6.28

by railwaylife | 2010-07-16 07:06 | | Comments(0)
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