グリーン車の春

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 車窓風景を眺めるのが好きな私は、ロングシート車よりも、ボックスシートのあるセミクロスシート車の方が好きだ。だから、昔からセミクロスシート車が使用されている中距離電車に乗るのは楽しみなことであった。

 しかし、いつの頃からかその中距離電車にもロングシート車が多く用いられるようになった。そして今、首都圏の中距離電車の主力形式となっているE231系やE531系は、編成中のほとんどの車両がロングシート車で構成されている。

 それでも、そのE231系やE531系には必ずセミクロスシート車が付いているから、車両を選べばボックスシートに座ることができる。しかし、これらの新型車両のボックスシートは、どうも以前の車両のボックスシートに比べて窮屈な気がする。それで、車窓を眺める姿勢も何となく窮屈になってしまう。

 そうなると、ゆったりと車窓を眺めるにはグリーン車に乗るしかない。グリーン車の座席はセミクロスシートよりずっと広いし、二階席に座れば見晴らしも良い。
だから、私にとってみればグリーン料金というのは、車窓風景を楽しむための代金だという気がしている。

 そんなふうに車窓の楽しめるグリーン車は、今では多くの路線の中距離電車に連結されるようになり、私にとっては楽しみも増えた。そして、中距離電車のグリーン車に乗ることは、ささやかな憧れともなっている。

 今日は、そんなグリーン車を桜越しに見送り、その車窓に映る春を想った。遠くではなくてもいいから、グリーン車で春景色を眺めに行きたくなった。


JR東日本E231系電車 山手貨物線大崎駅~恵比寿駅にて 2010.4.10
by railwaylife | 2010-04-10 23:26 | 湘南新宿ライン | Comments(4)
Commented by mattiew at 2010-04-12 18:50 x
こんにちは。東京の桜もずいぶん楽しめたようですね。

うーん、久しくBOXシートに座ってないのでアレなんですが、
仰るようにBOXシートだと相席になった場合の窮屈感がどうも苦手ですね。

窓側に座った時満席だと降りるのにも苦労するし、まだ足をある程度のばせるロングシートの方が…。

なのでE231系に乗ったらロングシートに座ると思います(笑)。
まぁ一番いいのはグリーン車ですね(笑)。
グリーン料金もお手頃(?)でいいと思います。
Commented by railwaylife at 2010-04-12 23:19
mattiew様、いつもありがとうございます。
今年の桜の季節は、遠くへは行けなかったけれど、身近な桜をずいぶん楽しむことができました。


たしかに、BOXシートよりもロングシートの方が気は遣わないですね。私も、短距離ならE231系でもロングシートを選んでいると思います。

でも、長く乗るときや、遠くへ行くときは、やっぱり「車窓が見たい!」と思ってしまいます。そのときはグリーン車ですね。ゆったりとした車窓の眺めを手に入れられることを思えば、グリーン料金は安いものです。
Commented by やままさ鉄 at 2010-04-17 07:07 x
お疲れ様です。
今、千葉市に住んでいますが、勤務先が品川なので、残業で遅い時や、給料日は快速グリーン車を奮発してます。
というのも、品川乗車ならほぼ100%着席できるし、約1時間なので缶チューハイなど片手にちょっと旅気分になれるんです。

昔・・といっても、数年前まででは考えられませんね。
グリーン車には、定期券に料金をプラスしても乗れませんでしたから。
私の好きな席は、2階や1階や平屋に限らず、後に座席がない&&窓際。コートや、ちょっとした荷物を後に置けるのでとてもリラックスできます。

グリーンアテンダントさんの車内販売は、なかなか利用できませんが、グリーン車の楽しみのひとつです。
東京駅から、ホームライナーや特急を利用することもありますが、こちらは停車駅が少なく、さらに料金も500円程度とお徳です。

いつかはクラウン・・という車のCMがありましたが、私の場合は、いつかはグリーン定期or房総特急定期・・・なのです。
Commented by railwaylife at 2010-04-17 21:00
やままさ鉄様、お帰りなさいませ。

グリーン車や特急車両での通勤は憧れですね。
朝、山手線に乗っていると、となりの山手貨物線を「おはようライナー」が通過することがあり、特急車両に乗っている人たちを羨望の眼差しで見送ったりしています。

私はグリーン車やホームライナーに乗るほど長距離通勤ではないのですが、そういう車両は常に憧れの対象であり、「いつかあの車両に乗って旅立ちたい」という想いはいつもあります。
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