パノラマライナーサザンクロス

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 今から三十年前の国鉄末期、九州に登場した「パノラマライナーサザンクロス」である。

 九州から南十字星が見えるのかどうかは知らないが、南国のイメージのある愛称である。真っ赤な車体も、南国の太陽を想わせる。
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 このような専用のディーゼル機関車のほかに、電気機関車の専用機もあったはずである。ED76形だっただろうか。

 当時はこうした「ジョイフルトレイン」と呼ばれる特別な車両が全国各地に存在し、臨時列車や団体専用列車として頻繁に走り回っていた。九州にも、この「サザンクロス」のほかに、お座敷列車や、気動車の「ジョイフルトレイン」があったように記憶している。

 だが、JRになって三十年が経った今、この「ジョイフルトレイン」と呼ばれるような車両の系譜は全国的に見ても細々としか残っていない。特に、機関車の牽引する客車列車がほとんどなくなってしまったのは寂しい限りである。

 でも、現在の九州には「D&S列車」と銘打った、別の形での特別な列車がさまざまに走っている。

 そんな列車で旅してみるのも良いかなと思いながら、九州の鉄道への憧れを今も抱き続けている。

 今日はちょうど、私が初めて九州を訪れてから三十年経った日である。


「パノラマライナーサザンクロス」 鹿児島本線熊本駅にて
1987.3.27
# by railwaylife | 2017-03-27 23:05 | JR九州 | Comments(0)

18時03分という時刻

 二週間ほど前に「8 Years Later」という記事を掲載した。

 この記事は寝台特急「富士」「はやぶさ」の廃止からちょうど八年が経ったのを機に書いたものであるが、その中で私は、寝台特急「富士」「はやぶさ」の東京駅発車時刻だった18時03分という時刻が未だに忘れられないと書いた。

 つい昨日も、夕方に買い物から帰って来て家の時計を見たらちょうど18時03分だったので妙に嬉しかった。この季節になると、18時03分でも空に明るみが残るようになる。

 ただ、考えてみるとこの18時03分というのは何とも中途半端な時刻である。

 そもそも優等列車の始発駅発車時刻は切りの良いものだったはずである。九州方面行き寝台特急の東京駅発車時刻も、歴史を少し振り返ってみれば、ちゃんとそうなっていたと思う。

 私がよく覚えているのは国鉄末期(1987年3月)の時刻である。その頃、東京駅から西へ向かって旅立つ寝台特急は合計9本あった。その発車時刻は以下のように毎時05分、20分、40分、50分のどれかに割り当てられていた。これらの時刻は、いちいち当時の時刻表を開かなくても、私の頭の中に記憶されていることである。

 16時40分 さくら    長崎・佐世保
 17時05分 はやぶさ   西鹿児島
 18時05分 みずほ    熊本・長崎
 18時20分 富士     宮崎
 18時50分 出雲1号   浜田
 19時05分 あさかぜ1号 博多
 19時20分 あさかぜ3号 下関
 21時05分 瀬戸     宇野
 21時20分 出雲3号   出雲市


 並べてみれば、実に美しい時刻である。

 ただ、この中の05分発というのは、もともと00分発だったのではないだろうか。

 そこで、もう少し時代をさかのぼってみると、このようになっていた。参考にしたのは、交通公社の時刻表1978年10月号である。

 16時30分 さくら     長崎・佐世保
 16時45分 はやぶさ    西鹿児島
 17時00分 みずほ     熊本・長崎
 18時00分 富士      西鹿児島
 18時20分 出雲1号    浜田
 18時25分 あさかぜ1号  博多
 19時00分 あさかぜ3号  下関
 19時25分 瀬戸      宇野
 20時40分 出雲3号・紀伊 出雲市・紀伊勝浦


 やはり、00分ちょうど発の列車がある。このように優等列車は、他の列車より優先されて切りの良い時刻に旅立つところに風格があったと思う。

 それが晩年の九州行き寝台特急は、本数が減らされるとともに、中途半端な時刻にされていったものである。17時05分発だった列車は16時56分発にされ、18時05分発だった列車は18時12分発にされた。そして最後は18時03分発に落ち着くこととなった。それもこれも、東海道本線沿線の宅地開発が進み、通勤電車がどんどん増え、ダイヤに余裕がなくなってきた所為だろう。風前の灯火の寝台特急など、次第にダイヤの隅に追いやられていくこととなった。

 しかし、今に唯一残る寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」は、昔ながらの優等列車のように、22時00分ぴったりの発車である。さすがに一本くらい、また22時ともなれば、優等列車を切りの良い時刻に発車させるだけの余裕が今のダイヤにもあるのだろう。でも何にせよ、優等列車の伝統を、この列車の発車時刻に感じ取りたいものである。

 ただ、22時00分ぴったりだと、その時刻に18時03分みたいな特別な意味を込めるのが難しくなるから不思議である。たまたま時計を見たときに22時00分だったとしても、なかなか「サンライズの発車時刻だ」と思えないものである。

 やはり、寝台特急「富士」「はやぶさ」の発車時刻は、18時03分という中途半端な時刻で良かったのかもしれない。
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# by railwaylife | 2017-03-26 22:00 | 寝台特急 | Comments(0)

特別仕様車

 銀座線1000系にはこの「特別仕様車」なるものがある。
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 この車両のモデルとなった、旧1000形の仕様を忠実に再現しようとした車両である。

 外観もさることながら、気になるのは車内の予備灯である。

 旧1000形など、銀座線の昔の車両は、駅到着時などに第三軌条からの通電が一時的に途切れることがあった。それは、ホームの位置によって第三軌条が線路の反対側に移る箇所があるからで、そのときに車内の室内灯が一瞬だけ消え、代わりに予備灯が点灯するようになっていた。私はそれを、旧1000形の後継車である2000形で経験している。ただ、幼い頃は怖いことだったし、今思えば防犯上も問題であったと思う。

 そんな一瞬の暗がりと予備灯の点灯を、新1000系特別仕様車では再現できるという。通常の運行ではさすがに行われないが、イベントなどでは再現されるそうだ。昔の一瞬の暗がりを知る者としては、ぜひ再体験してみたいものである。

 但し、現在は第三軌条からの通電が切れても室内灯が消えることはない。通電中の他の車両から電気が供給されるようになっているそうだ。そのため一瞬の暗がりは、コンピュータ制御によって意図的に発生するようになっているという。先頭車が第三軌条の途切れる区間に差し掛かったのを検知すると、電車の速度も加味しながら各車両がその区間に差し掛かる時間を計算し、それにタイミングを合わせて順次、各車両の室内灯の消灯と予備灯の点灯を行うのだそうだ。昔は起こらざるを得なかった室内灯の消灯を、今やコンピュータ制御によってあえて起こそうというのだから、時代は変わったものである。


 それにしても「特別仕様車」とはいい響きだ。

 銀座線は1000系一形式に統一されたが、この「特別仕様車」が来るかどうかという楽しみはある。


東京メトロ
1000系電車 東京メトロ銀座線渋谷駅~表参道駅にて 2017.3.11
# by railwaylife | 2017-03-24 23:50 | 東京メトロ | Comments(0)

十年前の新鶴見

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 今からちょうど十年前の新鶴見機関区の様子である。

 当時はさほど貨物列車に興味はなかったと思うのだが、なぜかこの界隈へ足を運び、貨物列車の牽引機を眺めていた。

 この頃はまだブログを始めたばかりであり、世の中の鉄道ブログをいろいろと眺め、参考にしていた時期である。当時は、機関車の牽引する客車列車がどんどんと減っていき、貨物列車に人気が出てきた時期ではないだろうか。貨物列車の先頭にはまだまだ国鉄時代そのままの機関車が多く立っていた頃である。それで鉄道ブログでも貨物列車が頻繁に登場するようになっていたと思う。そういうブログに刺激を受け、新鶴見へ行ったのかもしれない。

 停まっている機関車の顔ぶれを見ると今とさほど変わらない気がする。ただ、もう引退したEF65535号機が写っている。それと、今人気のEF6627号機の姿が見えるが、当時から人気があったのだろうか。あと、目に付いたのは、EF200形がずいぶん綺麗だということである。

 さて、機関車ばかりに目が行ってしまったが、周囲の建物などの様子も、今と比べればだいぶ違うのだろう。今の方が、建物が増えているに違いない。

 十年後、この地はどんな風景になっているのだろう。

 そして、どんな機関車が停まっているのだろう。


新鶴見機関区にて
2007.3.22
# by railwaylife | 2017-03-22 22:40 | 貨物列車 | Comments(0)

ちょこっと富士 ふじかわ編

 興津駅から清見寺までぶらぶらと歩き、寺に参詣してからまた同じ道をぶらぶらと興津駅まで戻った。

 駅が見えてくると、ちょうど特急「ふじかわ」が通過する時刻となっていた。

 それで、興津駅に降り立って最初に眺めた「ちょこっと富士」と同じ風景に、その特急「ふじかわ」をあてはめてみた。
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 わずかに見える頂を背に走り去る「ふじかわ」を見送ったとき、これからこの列車の車窓に大々的に広がる富士山の眺めが想われた。


駿河路の春
JR東海373系特急「ふじかわ」5号 東海道本線清水駅~興津駅にて 2014.3.23



 さて、これで三年前の駿河路で見た風景の掲載はおしまいである。このときから三年、駿河路を列車で通り過ぎたことは何度かあるが、列車を降り立ったことはない。また機会があれば、駿河路をのんびりと旅してみたいものである。
# by railwaylife | 2017-03-21 22:50 | 東海道本線 | Comments(0)